＜今月のスペシャルワイン＞

①ブラン ド ブラン NV アンリオ 

フランス・シャンパーニュ地方・ACシャンパーニュ /シャルドネ100%

今月のスペシャルワインは、シャンパーニュ。しかも上級キュベのブラン・ド・ブランです。シャンパ―ニュの基本3品種の中で、最も繊細さや軽やかさ、キメの細かさを感じさせてくれるシャルドネ100％の1本。
生産者のアンリオはシャルドネを大切にするメゾンとして知られます。シャルドネの銘醸地として知られるコート・デ・ブランの中でも、厳しいミネラル感よりもしなやかな芯の強さ感じさせてくれるシュイィのシャルドネがアンリオの肝。残暑の中でも美味しく飲めるキメ細かな質感と上品な酸味をお楽しみください。

＜週末のお楽しみワイン＞

②ムロス アンティゴス エスコリャ 2020 アンセルモ

ポルトガル・ミーニョ地方・DOCヴィーニョ・ヴェルデ / ロウレイロ40％、アヴェッソ40％、アルヴァリーニョ20％

コスパの良い白ワインを探す時に、いつも頼ってしまうのがアンセルモ メンデス。ポルトガルを代表する紛れもないトップ生産者の一人ですから、カジュアルレンジでも全く隙の無いつくりです。
ヴィーニョ・ヴェルデらしい軽快な酸味や、フレッシュな果実感が鮮やかに表現され、アルコールは12％と非常に爽快な味わいで、まだまだ残暑厳しいこの時期でも美味しく飲めると思います。
ポルトガルは国全体としてもワインのコスパはとても高いと思いますが、このワインが税込1,650円と思うと「アンセルモ凄い」と言わざるを得ません。

③チロ ロザート 2022 リブランディ

イタリア・カラブリア州・DOCチロ / ガリオッポ100％

長ぐつの形をしたイタリア半島のつま先の部分に位置するのがカラブリア州。そのカラブリアを代表すると言って良い、最も有名な生産者がリブランディでしょう。伝統品種のガリオッポとカベルネ・ソーヴィニヨンのブレンドであるスーパーカラブリア「グラヴェッロ」や、某ワイン漫画でも取り上げられたチロのリゼルヴァ「ドゥーカ サンフェリーチェ」で知られますが、ベースのDOCチロの赤、白、ロゼもどれも素晴らしいコスパを誇るワインたちです。
この季節にはほのかな夕焼け色のロゼがバッチリ。スイートオレンジと苺がしっかりと香り、イキイキとしたフレッシュな果実味と酸味を持った、きちんとした味のあるロゼ。トマトもいいけど、中華やエスニックにもバッチリです！

④ヴァルポリチェッラ 2022 ベルターニ

イタリア・ヴェネト州・DOCヴァルポリチェッラ / コルヴィーナ・ヴェロネーゼ、ロンディネッラ、モリナーラ

秀逸なアマローネの生産者として知られるベルターニですが、2023年にガンベロ・ロッソ誌でワイナリー・オブ・ザ・イヤーを獲得した事でもわかる通り、ベースのソアーヴェやヴァルポリチェッラからリパッソ、アマローネ各種まで、どのレンジでも納得の品質感。醸造責任者のアンドレア ロナルディ氏はイタリアで2人目のマスター・オブ・ワインの資格を取得し、以前と比較すると相当にエレガントな方向に味わいが進化しているように感じます。
今回ご紹介するベースのヴァルポリチェッラも、上品ないちごとチェリーのリキュール風味に、梅シロップの余韻。重さ、暗さがなく、ピュアな軽やかさを感じさせるスタイルに仕上がっています。残暑の時期の赤としてとても良いのではないでしょうか。