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リーデル ブランド・アンバサダー
庄司 大輔 Daisuke Shoji

 庄司 大輔氏

1971年神奈川県生まれ。明治大学文学部文学科卒業、専攻は演劇学。
塾講師、レストラン勤務などを経て、1998年(社)日本ソムリエ協会公認ソムリエ呼称資格取得。
1999年にボルドー地方サンテミリオンの「シャトー・トロットヴィエイユ」で学ぶ。
2001年リーデル・ジャパン入社、日本人初の「リーデル社グラス・エデュケイター」となる。
リーデルグラスとワインの深いつながりやその機能を、グラス・テイスティングを通して広く伝えるため、文字通り東奔西走している。

こんにちは。リーデルのブランドアンバサダー・庄司です。

ヒトミワイナリーと琵琶湖

「ヒトミワイナリー」と聞けば「ニゴリ」。それと同時に、僕はいつも、ある小説を思い出します。

『偉大なる、しゅららぼん』。この現代においても、琵琶湖から授かった不思議で偉大な力を持ち続ける2つの部族。その力をめぐって、時にコミカルでスペクタクルな争いを描いた、万城目学氏の小説です。漫画化もされ、2014年には濱田岳さんと岡田将生さんのダブル主演に、ヒロインは深田恭子さん、というキャストで映画化もされたので、ご記憶の方もいるかもしれません。そう、琵琶湖には不思議な力が備わっている、ここ日本でも有数のパワースポットなのです。

そんな琵琶湖から程近い場所に、ヒトミワイナリーはあります。そして、「無濾過、無清澄、亜硫酸不使用、野生酵母による醗酵」にこだわったワイン造りを長く続けています。
庄司は個人的に、ヒトミワイナリーさんのワインの「ニゴリ」は、「琵琶湖」という水の属性の大きな影響との好相性が生み出す「ざらつかない、しっとりとしたニゴリ」というイメージを持っています。

さぁ今回、そのヒトミワイナリーさんの「レコルトルージュ2020」が、グラスによってどんな表情を見せてくれるのか、そしてまた、造り手がグラスごとにどんなコメントを寄せてくれるのか、ホントーに楽しみです。

単なる「ワインとグラスのセット」ではありません

なぜこのワインにこのグラスが必要なのか。その理由が極めてはっきりと突き詰められたセットなのです。その理由とは

今回から始まる、この「ワインとグラスのセット」は、ただ単に「ワインとグラスが一緒になったセット」ではありません。
なぜこのワインにこのグラスが必要なのか。その理由が極めてはっきりと突き詰められたセットなのです。その理由とは「生産者自らのセレクションである」ということ。リーデルの考える「このブドウ品種には、このグラス形状」という公式見解を一気に飛び越して、「個別のワインごとに選び抜いたグラス」がセット組みされている点が、大きな特徴です。

「あっ、この香り・・・この味わい・・・これこそが、造り手が思い描いたそのもののイメージなんだ!」と、まさに「今あなたの目の前に生産者がいて、そのワインについて語っている」かのように、ワインに込められた造り手のメッセージを、そのまま感じていただける「ワインと、そのワインのために生産者が選び抜いたグラスの組み合わせ」なのです。
庄司がワイングラスに拘ってからの20年以上の知見を頼りに、あらかじめ絞った複数のグラス。それらのグラスで生産者が試飲し「このワインから、ぜひぜひこんなメッセージを感じて欲しい」と選び抜いたグラスが、ワインと共に皆さんのお手元に届けられます。

ぜひ、同じワインとグラスのだからこそ感じることのできる「造り手が感じたものと、同じ香り、同じ味わい・質感・余韻」を、ご自宅でも感じ取ってみてください。
あの「琵琶湖」を有する滋賀の地がどんなブドウを育み、なぜ、ヒトミワイナリーが「無濾過、無清澄、亜硫酸不使用、野生酵母による醗酵」にこだわり続けるのか。そこからどんなワインが生まれてくるのか。ボトルに詰められたワインには、その全ての情報・メッセージが込められています。ワイングラスは、そのメッセージを、ワイナリーから遠く離れた皆さんのご自宅で、忠実に再現するためのツールなのです。

グラス形状によって、ワインの印象は驚くほど変わります

今回、5種類の形状の異なるグラスをワイナリーへ送りました。

9代目のクラウス・リーデルがワイングラスの世界に持ち込んだ、「ワインのスタイル別に形状の異なるグラスシリーズ<ソムリエ>」は、1973年、大きな衝撃をグラス、そしてワインの世界にもたらしました。10代目のゲオルグ・リーデルが、そのコンセプトを「スタイル別」から「ブドウ品種別」へと細分化し、ブドウ品種別にベストマッチな形状を選び抜くためのテイスティング「ワークショップ」の形式を確立します。

その形式とは、「生産者による」「消去法」という、極めてアナログな手法です。今回の企画では、実際のグラス開発の過程である「ワークショップ」のステップを模して、5種類の形状の異なるグラスをワイナリーへ送り、現地で、造り手自らがターゲットとなるワインを試飲し、ヒトツのグラスに絞り込んで頂いたものです。 ここで全てをお見せすることはできないんですが、このコメントがめちゃくちゃ面白い!

きっと、グラスの形状とか、その形状がもたらす機能とか、ワイナリーの方はそれほど明確に、ロジカルに理解しているのではないと思うんです。でも、コメントを見ると、的確にそのグラスの特徴を、僕達グラスメーカーが普段使う言葉とは違う、ワインメーカーとしての表現で、的確に捉えている。さすがだなー、と思いましたし、とても勉強になりました。

2022.02.25

ヒトミワイナリーのバナー

Hitomi Winery Recolte Rouge
ヒトミワイナリー レコルト ルージュ 2020
造り手は、どんなグラスを選んだのでしょうか

Taster | 醸造長 石本さん | 醸造 & 出荷 溝上さん | 醸造staff 横山さん | 店長 栗田さん 2022.02.20

レコルトルージュ

―― まずレコルトルージュから何を感じてもらいたいのかを言います。(石本さん)

私たちは自社農園で化学農薬を使わずに葡萄を育てています。
滋賀の特産品である「マスカットベリーA」
弊社にしか現存していないかもしれない「カベルネ・サントリー」
その葡萄が醗酵し熟成してワインになるという味わいを十二分に楽しんで頂きたいと思っております。
世間で言う品種個性うんぬんでなくこの葡萄だからこそ表現できる味わい。それをニゴリからでる旨味や、果汁が醗酵することで味わえる様々な美味しさで表現しています。無濾過、無清澄、亜硫酸不使用、野生酵母による醗酵でジューシーで果実味は豊かですがそれだけでなく、その根底にある葡萄の出汁感(旨味)や醸造酒としての美味しさを感じていただきたいです。

庄司 大輔氏
    今回、庄司が絞り込んだグラスは、下記の5タイプ。
  • カベルネ/メルロ(以下:C/M)
  • ニューワールド・ピノ・ノワール(以下:NWピノ)
  • オールドワールド・ピノ・ノワール(以下:OWピノ)
  • オールドワールド・シラー(以下:OWシラー)
  • 甲州/シャンパーニュ・ワイン・グラス(以下:甲州)

今回ターゲットに選ばれたワインは「レコルトルージュ 2020」。マスカット・ベーリーA(以下MBA)とカベルネ・サントリー(以下CS)のブレンド。以前はCS主体だったものが、年を経るごとにMBAの比率が上がり、近年はその比率が逆転したそうです。 あっさりと醸した、ピュアなMBAもスルスルと飲めていいものですが、今回飲んだこの「レコルトルージュ2020」、アタックはチャーミングともいえるような、MBA的な果実味を感じつつ、後半に向けてニゴリならではの「うまみ」に近い、ぐっと舌を下方向にじんわりと押し込むような味わいの厚みが予想以上に存在感をもたらします。そしてCSがいい脇役に徹してます。画面の奥の方にいるのに、きっとこの次何かやらかしそう、という、まさに國村隼のような名脇役的なタンニン、土っぽさを遠くから感じさせてくれる。とても味わい深いワインでした。

グラスによって変わるのは、品種の比率的には従であるCSの側面が、MBAに対してどこまで存在感を見せてくるのか、香りのボリューム感と味わいとのバランス。果実味をしっかり感じて、このワインにすごく親近感をもたらすグラスもあれば、どっしりとした重心と存在感のあるストラクチャーが、ワインを飲み終わった後に、ジワジワ・グーッと出てくるグラスもある。 これだから、引き出しの多いワインを、色々なグラスで飲み比べるのは本当に興味深い。

そして聞きたくなるわけです。
「造り手の皆さん、あなたがこのワインを造っているときのイメージは、一体どれなんですか?」と!
今回、庄司が絞り込んだグラスは、下記の5タイプ。
・カベルネ/メルロ(以下:C/M)
・ニューワールド・ピノ・ノワール(以下:NWピノ)
・オールドワールド・ピノ・ノワール(以下:OWピノ)
・オールドワールド・シラー(以下:OWシラー)
・甲州/シャンパーニュ・ワイン・グラス(以下:甲州)

今回は、「レコルトルージュ2020」に相性が良い上位5アイテム、という観点ではなく、ワインを因数分解したときの要素それぞれに親和性の高い5アイテム、という切り口で選びました。 この5種類のグラスをワイナリーに向けて発送した後、一体どのグラスが選ばれて、どんなコメントが返ってくるのか、興味津々だったのですが・・・。
良い意味で、完全に庄司の予想を上回る量と、精密さ、そして熱感の感じられる本音のコメントがびっしり。

これは面白い!いやー、実際に現地で一緒に試飲したかったなー。いつかそんなイベントもやりたいですね。

Wine & Glass pairing:レコルトルージュ 2020
おすすめのグラス
PICK UP | BEST 3

最終的に選ばれたのは
<リーデル・ヴェリタス> ニューワールド・ピノ・ノワール

<リーデル・ヴェリタス>
                            ニューワールド・ピノ・ノワール

石本さん 空気の含みは最高。香りはオールドの方が感じやすいが、口に含んだときの一体感は一番良いです。

溝上さん 思ったより香りは落ち着いており、少しアルコール感はあるが飲み口は柔らかく感じました。

横山さん 香りと味のイメージがかなり離れていて、アルコール感が強いですね。

栗田さん 香りは強くなくおとなしいが、口に含むとブラックベリー、ハイカカオのビターチョコの香り、その香りとともに柔らかく存在感のある酸味、旨味、程よい苦味がじんわりと広がります。余韻の木樽と酵母の香りが心地よいです。

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―― このグラスを1番 に選んだ理由は、

レコルトルージュは清澄していないワインですので、香りはぼんやりしています。よってピノ系よりはボルドー系の方が果実感を良く感じます。しかし、口に含んだときの一体感や空気を含んだときのアロマはピノ系の方が良く感じます。
果実感を楽しんだり一般の方に分かりやすいのはオールドワールド・シラーでした。
一方で、口に含んだときの一体感(特に旨味を基調としたまとまり)ゆっくりと楽しむのはニューワールドピノ。
シーンによってどちらもおすすめですが、1つ選ぶというのでしたら「ニューワールド・ピノ・ノワール グラス」がレコルトルージュの感じていただきたい味を表現してくれます。

庄司 大輔氏

さすがです!!

ふたつの「ピノ・ノワール」グラスを比べると「NWピノ」には、飲み口に煙突型がある分、「OWピノ」よりも香りや味わいが優しめに感じやすいんです。なので「香り」に関するコメントでは「強さ」「集約」「明瞭」という方向性の言葉ではなく
「空気の含み」とか「落ち着いて」「おとなしい」という表現が多いですね。
だからこそ、果実系の香りが若干抑えられることで、果実系以外の香りも見出しやすかったのかもしれません。そして「飲み口が柔らかい」わけです。
リム(グラスの縁)の垂直に立ち上がる煙突型が、香りや味わいをより柔らかく感じさせてくれる、大きな要素になっています。

大きく異なる二つの「ピノ・ノワール」グラス。今回は、煙突型のある「ニューワールド・ピノ・ノワール」が選ばれました。
もともとワインが持っている「無濾過」「ニゴリ」「うまみ」という要素が、煙突型で少し優しめに感じられることで、ちょうど飲み手の口の中でピントが合う、という感じでしょうか。

ぜひこの機会に、「レコルトルージュ2020」を楽しんでいただくとともに、「生産者は、このワイン、このグラスから、こんな表情を感じたんだ!」という体験を共有してみてください。これまでにないワインの楽しみ方の発見につながるかもしれません。

<リーデル・ヴェリタス> オールドワールド・シラー

<リーデル・ヴェリタス>
                            オールドワールド・シラー

石本さん 香りはワインそのままの香りというか果実感が一番まとまっています。味わいも舌の一番良いところに入ってくるし、旨味が広がりやすい。

溝上さん 甲州(<リーデル・ヴェリタス> 甲州 グラス)よりは果実感控えめ??ベリー感は強く感じられました。

横山さん 果実感、中でも酸味を強く感じました。香りと飲んだときのイメージはこれが一番合う。

栗田さん 香りはブラックベリー、土。口に含むとカシスや果皮の香りが増し、ボリュームを感じながら果実味のある酸が通り、程よくタンニンも感じます。さらに柔らかな旨味が感じやすく全体にまとまりがある。

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庄司 大輔氏

ワインが最初に舌のどこにくるか・・・。「ピノ・ノワール」「甲州」グラスが「フォワード」だとすると、「オールドワールド・シラー」は「中盤」、「カベルネ」は「後半」となります。

この違いだけでも、ワインの印象は大きく変わります。ワインにもよりますが、あまり果実を持ち上げすぎず、中後半にかけて酸味やミネラル感じ、タンニンを適度にキャッチして、スパイス、アーシーなニュアンスも適度に感じられるのが「OWシラー」の特徴です。

<リーデル・ヴェリタス> カベルネ/メルロ

<リーデル・ヴェリタス>
                            カベルネ/メルロ

石本さん 香りが抜けボケる印象。味わいも広がりがなく単調に感じました。

溝上さん 果実の香り、醗酵由来の香り、樽の感じもよくわかり、一番バランスが良いと思います。

横山さん シラー(リーデル・ヴェリタス オールドワールド・シラー グラス)より少しボケた印象で、甘味を感じました。

栗田さん 香りはブラックベリー、土。口に含むとブラックチェリー、梅紫蘇などの香りとインパクトのある酸をしっかり感じる。余韻はタンニンも酸も感じられました。

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庄司 大輔氏

カベルネ系グラスは、ちょっと意見が分かれたようですね。

なぜか、かなりワインがグラスに引っ張られるので、果実系の印象も黒っぽい方向に向きます。味わいも、今回の5アイテムの中では、もっとも舌上で横に広がるので、酸味やタンニンを感じやすい。その分、香りを鼻に集める力が弱いので、香りのインパクトは一番弱い。どこの要素を望むかで、意見の分かれやすいグラスだったかも。

Hitomi winery RECOLTE Rougeを存分に楽しんでいただくためのスペシャルセット
生産者が選ぶ!BEST MatchなPremium Set

生産者が数種類のグラスから選抜した形状
ワインだけでなく、飲む器も大事だと気付かされること間違いなし!な、ワイン×グラスのBest Matchセット。
生産者がこのワインで何を伝えたいのかが、グラスを通して分かる至高のセットです。ワインとグラスの奥深さをぜひご体感ください。

RIEDEL×ヒトミワイナリーセット

税込6,600

商品ページを見る / 購入する
 庄司 大輔氏

いかがでしたでしょうか? 
「このワイン飲んでみたい!」「生産者が感じたものと同じ香りや味わいを、実際に同じグラスで体感したい!」と少しでも興味をお持ちいただけたら、とても嬉しいです。

ぜひ皆さんも、おうちでミニワークショップをやってみませんか?

そしてこの「ニューワールド・ピノ・ノワール」グラスですが、その名前と先程の解説の通り、比較的果実味が豊かなタイプのピノ・ノワールをとても優しく、エレガントに感じさせてくれるグラスです。
ですので「果実味ぽっちゃりが大好き!」という方は、このグラスではありません。
ピノ・ノワールの他にはネッビオーロにも相性が良いグラスです。そしてそして、このグラス。「ロゼ・シャンパーニュ」という名前も持っているんです。ぜひ一度試してみてください。

「ワイングラスでシャンパーニュね、やっぱり香りが良さそうだよね」と思われるかもしれませんが、香りだけではないんです。酸味やミネラル感、そして泡の質感まで、特にフルートグラスとは別次元の感覚を、シャンパーニュから感じていただけると思います。
この辺りは、いずれこの企画で「泡もの」の回があれば、そこで詳しくご説明できるかな。「それ、実際に体験したい!」という方は、ぜひリーデルの青山本店、銀座店、名古屋店などで不定期に行っています「グラス・テイスティング シャンパーニュ編」へお越しください。きっと皆さんのシャンパーニュの楽しみ方が、グッと広がるはずです。

いずれにしても、複数の形状の異なるグラスがあれば、ワインの楽しみかた、1本のワインから受ける印象も広がります。たった一つのグラスから受けた印象だけで、そのワインの印象を決めつけないでください。思いも寄らないワインの表情が、以外なグラスによって引き出されることも少なくないんです。
ぜひご自宅でも、ミニワークショップ、やってみてくださいね。

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