①ジョルジュ・デュブッフ ボジョレー 2021  

フランス・ボジョレー地方・ACボジョレー /ガメ100％

言わずと知れたボジョレー最大の生産者にして、ボジョレーを世界に知らしめた「ボジョレーの帝王」ジョルジュ・デュブッフ。あまりに有名な花柄ラベルとヌーヴォーのイメージで、通常のこのボジョレーの良さが逆に知られなくなっている様で常々残念に思って来ました。2021年はクラシックな年で、今まさに開いた状態。ガメのチャーミングな良さはこの春先に最も楽しめると個人的には感じています。どうしてNo.1ブランドなのかを是非ご体感下さい。

②ジェラール・ベルトラン ナチュラリス ピノ・ノワール 2022

フランス・ラングドック地方・IGPペイ・ドック / ピノ・ノワール100％

元ラグビーフランス代表フランカーという異色の経歴の持ち主ながら、ラングドックワインのトップランナーとして16ものワイナリーを運営するジェラール・ベルトラン。ラングドックの地中海性気候の良さを活かしてビオ（オーガニック＆バイオダイナミック）栽培にも積極的に取り組んでいます。このワインもオーガニックのピノ・ノワールでこのリーズナブルさ。南仏ですが緊張感も持ったしなやかな味わいです。

③ドメーヌ デ・カール ヴァン・ド・ペイ・デュ・ヴァル・ド・ロワール  ソーヴィニヨン・ブラン 2021

フランス・ロワール・IGPヴァル・ド・ロワール / そー0ヴィニヨン・ブラン100％

この時期から5月くらいまでの間に飲みたくなるのがロワールのソーヴィニヨン・ブラン。この地方のソーヴィニヨン・ブランには落ち着いた柑橘感やグースベリーを連想させる青さを伴った爽やかな果実感と、芽吹く木の芽のような力強い植物のニュアンス、それに伴う心地よいほろ苦さがあり、それがこの時期に美味しく感じる食材と見事にマッチします。弾けるような鮮やかさが特徴のニュージーランドのものとはまた異なった魅力をお楽しみ頂ければと思います。

④アンセルモ・メンデス ムロス・アンティゴス ロウレイロ 2022

ポルトガル・ミーニョ地方・DOCヴィーニョ・ヴェルデ / ロウレイロ100%

白ワインの2本目はヴィーニョ・ヴェルデのトップ生産者アンセルモ メンデスのロウレイロ。ヴィーニョ・ヴェルデと言うと、低アルコール、微発泡、とにかくスッキリで物足りないと言うイメージもあるかも知れませんが、近年は9つあるサブ・リージョンの特徴や、多彩な地場品種の魅力を活かした新しいスタイルのものが増加しています。これもその1本。白い花や瑞々しい白桃、そして品種名の由来となったローリエの甘い香りを放ちながら、心地よい酸味を失わないロウレイロの魅力が見事に表現されていると思います。

⑤カテナ アラモス トロンテス （スクリュー）2022

アルゼンチン・サルタ州・カファジャテ / トロンテス100％

アルゼンチンを代表する白ぶどうトロンテスは、マスカットの血を引くアロマティック品種です。華やかなオレンジやジャスミンの花を思わせるフローラルさや、弾けるマスカットフレーバーの瑞々しさは、徐々に暖かくなっていく季節の心踊る感じに上手くリンクするように思います。サルタ州はとても多くの畑は標高1,000mを超える高地（最高点は3,000m超え）で、その寒暖差の大きさから生まれる美しい酸味もこのワインの魅力に大きく寄与しています。

⑥ポデーリ・ダル・ネスポリ オレンジワイン 2022

イタリア・エミリア・ロマーニャ州・IGTルビコーネ/ トレッビアーノ、ピノ・ビアンコ

白ぶどうであるトレッビアーノとピノ・ビアンコを赤ワインの様に果皮や種子もワインに漬け込んでつくられたオレンジワインです。製法由来の生姜やコリアンダーシード、金木犀の花に干し杏のような風味が感じられます。漬け込み方が上手なのだと思いますが、種子由来の渋味（タンニン）はそれ程感じられず（ほろ苦いくらいのレベル）、上手に香りを取り出したなあと言う感じ。中華やエスニックに合わせると本領を発揮すると思います。

⑦ロス・ヴァスコス ロゼ （スクリュー）2022

チリ・セントラル・ヴァレー・DOコルチャグア・ヴァレー / カベルネ・ソーヴィニヨン90％、シラー10％

僕は辛口のロゼは初夏から秋口までが美味しいと思っていますが、とは言え日本人的には桜を感じるこの季節に、桜色のロゼが欲しくなるのも良くわかります。という事で、ビシッと辛口の桜色をしたロゼも1本入れる事にしました。このタイプのロゼワインの、「フレッシュで爽やかでありながら白ワインにはない赤果実やスパイスの風味を持つ」という特長は、特にこれから夏にかけて非常に重宝しますので、このワインがロゼに親しむきっかけになれば良いなと思います。

⑧ラ・ジャラ プロセッコ ロゼ スプマンテ ミレジマート ブリュット 2021

イタリア・ヴェネト州・DOCプロセッコ /グレーラ90％、ピノ・ネロ10％

季節的にロゼは入れたかったのですが、2本は多いかな？という事で、1本はスパークリングにしました。世界的なプロセッコ人気を受けて、2020年に認可されたのがプロセッコのロゼカテゴリー。グレーラにピノ・ネロ（ピノ・ノワール）をブレンドして生産されます。プロセッコの良さはそのフレッシュさと軽やかさで、ロゼにもその良さは受け継がれています。このセットのテーマにピッタリのワインだと思います。