①ノーティラス・エステート ピノ・ノワール 2017

ニュージーランド・南島・Gマールボロ /ピノ・ノワール100%　カタログ価格5,170円（税込）

まずは本家のピノ・ノワール。とても古い品種で多くのぶどう品種の先祖になっています。今回は、ニュージーランドのマールボロのものをご用意しました。マールボロの冷涼な海洋性気候と強い風、そして低い緯度由来の強い太陽の力は、高緯度＋大陸性気候のブルゴーニュとはまた異なった魅力を放っていると感じます。具体的に言うと、開放的で柔らかな口当たりと独特の樹脂の香り、溶け込んだタンニン、そして最後を引き締めるキレのある酸味です。このワインは一部全房発酵も採用しており、熟成によって溶け込んだ全房由来のスパイシーさが心地よい色気として感じらると思います。粘土が多く、ピノ・ノワールに向いたサブ・リージョンのサザン・ヴァレーからの1本です。

②ドメーヌ・アラン・ヴィニョ ブルゴーニュ・コート・サン・ジャック ピノ・グリ 2021

フランス・ブルゴーニュ地方・ACブルゴーニュ・コート・サン・ジャック / ピノ・グリ100％　カタログ価格3,520円（税込）

ブルゴーニュでは珍しいピノ・グリ100％からのワイン。コート・サン・ジャックはオーセールの町の北西にある、ブルゴーニュの最も北端に位置する産地で、ここでは伝統的にスキン・コンタクトと直接圧搾のブレンドでつくる淡く色付いたワイン「ヴァン・グリ」を生産して来ました。少し肌色を思わせる淡い色調の辛口ロゼワインです。ピノ・グリという品種はグリ（灰色）の名前の通りまさに白ぶどうと黒ぶどうの中間にあたる品種で、白ぶどうのピノ・ブランより酸が低く、ゆったりとしたボリュームのある味わい。そしてピノ・ノワールの様にタンニンという感じではなく、フェノリックと言われるビターさが特徴となります。このワインにはそんなピノ・グリのゆったりとした良さ、独特のスパイシーさが良く表現されていると思います。

③レ・モンデ ピノ・ビアンコ フリウリ 2022

イタリア・フリウリ・ヴェネツィア・ジュ―リア州・DOCフリウリ / ピノ・ビアンコ（ピノ・ブラン）100％ / カタログ価格3,137円（税込）

前二者と比較して、一気に軽やかな印象に変化するのがピノ・ビアンコ（ブラン）。爽やかな柑橘や青りんごのアロマと、白い花のピュアなフローラルさ、そして素直な果実感がこの品種の魅力です。よくシャルドネと似ていると言われますが、シャルドネがピノ・ノワールと丈夫だけど品質的には特徴がないと言われるグエ・ブランの自然交配で生まれた（つまりピノ・ノワールのDNAは半分）のに対して、ピノ・ブランは繊細なピノ・ノワールのDNA100％。より華やかで香り高く、繊細な感じになるのは納得です。しっとりとした冷涼な気候＋ステンレスタンク発酵・熟成のこのワインはそんなピノ・ブランの魅力が素直に引き出されていて、シャブリが好きな人にはかなり良いオルタナティブだと思います。