プロセッコをもっと楽しむ~サントリーホールでオペラ×ヴィッラ・サンディ・プロセッコ

オペラ・アカデミー修了コンサート(過去の公演)より

こんにちは、THE CELLARアドバイザリースタッフの星谷です。

日差しがすっかり春めいてきて、どこかに出かけたくなる季節になりました。ザ・セラー六本木のあるアークヒルズの一角には、クラシック音楽のコンサートホール「サントリーホール」があります。サントリーが関係するとあって、お酒やワインとは深い関係があるホール。(詳しくはこちらのブログもご覧ください)休憩時間に利用できるバーコーナーのお酒の品揃えも非常に充実しています。ワインは赤ワイン白ワインだけでなく、シャンパーニュやスパークリングワインも。そしてビールはもちろん、ウイスキーの「響」も飲めるのですから、お酒好きにはたまりません。また、特別な公演のときには、その公演にちなんだスペシャルワインが提供されることもあります。

2024年3月21日(木)と22日(金)の2日間に開催された、「サントリーホール オペラ・アカデミー30周年記念公演 オペラ・ガラ・コンサート」。世界的な音楽家から直接学べる場を若い歌手たちに提供する目的で1993年に発足した「オペラ・アカデミー」の30周年を記念し、イタリア・オペラを代表するプッチーニやヴェルディの作品が、国内外で活躍する実力派歌手により演奏されました。

この日、30周年記念公演のスペシャルワインとして提供されたのがイタリアのスパークリングワイン「プロセッコ」。日本ではまだあまり馴染みのないプロセッコですが、フレッシュ&フルーティーな味わいと手頃な価格で、イタリアだけでなく、ヨーロッパ、アメリカで若者を中心に大人気。2013年にはシャンパンの販売量を抜き「世界で最も売れているスパークリングワイン」と言われています。

プロセッコは、イタリア北部ヴェネト州、フリウリ州にかけての9つの県にまたがるエリアで生産されます。ぶどう品種は「グレーラ」というこの地域の土着品種を主に使用。2次発酵は密閉したタンクで行います。シャンパンが瓶の中で長い時間をかけて2次発酵を行うのに対し、プロセッコは大きなタンクで短期間に2次発酵を行うため、シャンパンのような複雑な香りは生まれません。その代わり、ぶどう本来の香りが感じられる、フレッシュ&フルーティーなスパークリングワインになるのです。またアルコール度数が11%程度と、シャンパンと比べるとやや低めということも若者に人気の理由のひとつです。

この日提供されたのは、「ヴィッラ サンディ プロセッコ D.O.C. ロゼ "イル フレスコ" ブリュット ミレジマート2021」。ヴィッラ サンディはイタリア・ヴェネト州北部、プロセッコ産地の中心であるヴァルドッビアーデネで設立されたワイナリーで、プロセッコを専門につくる家族経営のワイナリーです。オフィスとして使用しているパラディアン様式の白亜の館は、かのナポレオンも立ち寄ったとされる歴史ある建物。自然と建築が完全に調和する美しい外観は、トレヴィーゾの文化遺産とも称されます。プロセッコの中でもさらに注目されているのが「プロセッコロゼ」です。実は長年、地元生産者の間で「ロゼはプロセッコと呼べるのか?」「ヴェネト州で地元品種ではなくピノ・ネロ(=ピノ・ノワール)を使うなんて」など様々な議論がありましたが、ようやく2020年にロゼが正式に認められてDOCとして認可。2021年1月には華々しく世界にデビューし、英国、USAで一大ブームを巻き起こしました。ヴィッラ サンディのロゼは、グレーラ種に、約15%のピノ・ネロ(=ピノ・ノワール)を使用。やや甘みのあるロゼが多い中、辛口に仕上げているのが特徴です。淡いロゼカラーが美しく、サクラの季節におすすめです。

六本木アークヒルズ界隈は都内でも隠れたサクラの名所でもあります。サントリーホールの近くにTHE CELLAR六本木店もございますので、ぜひ、お店にもお立ちよりください。