造り手のホンネに迫る。

THE CELLAR ワイン特集
ペンフォールズ マギル・エステート ワイナリー

ペンフォールズ マギル・エステート ワイナリー

今回の訪問では、ワイナリーのセラードア体験ツアーを通じて、オーストラリアワインのアイコン的存在であるペンフォールズの歴史を辿るとともに、現在も実際に使われている歴史的な醸造設備の見学、そしてテイスティングを体験しました。 オーストラリアワインのパイオニア writer Komazawa web サイト https://us.penfolds.com/ 目次 Magill Estate Wineryの概要 ペンフォールズの歴史 ペンフォールズの哲学 各ワインのテイスティング 今回の訪問では、ワイナリーのセラードア体験ツアーを通じて、オーストラリアワインのアイコン的存在であるペンフォールズの歴史を辿るとともに、現在も実際に使われている歴史的な醸造設備の見学、そしてテイスティングを体験しました。 1. Magill Estate Wineryの概要 ▲ 畑の右上に見えるのが当時のオフィス 今回、訪れたマギル・エステート・ワイナリーは、200年近い歴史を誇るペンフォールズの中でも創業当時から存在する最古のワイナリーです。クリストファー・ローソン・ペンフォールド博士とその妻であるメアリー夫人によって1844年に開業されたペンフォールズは、当初はこのマギル・エステートを拠点に医療用の酒精強化ワイン・スピリッツを製造していましたが、ワインが娯楽になると共に、徐々に非酒精強化ワインの醸造を開始し現在に至ります。 最初に訪れたのは畑の中に建つ、開業当時に使われていたという平屋建てのオフィス・病棟・ラボです。ペンフォールの始まりが医療と共にあったという事を裏付けるように当時の様々な医療器具、実験器具や記録を見ることができました。 開業医として外科医でもあったペンフォールド博士はこの施設で医療を行うとともに、強壮薬としてのアルコールに非常に高い関心を持ち、オフィス・ラボとして様々な研究を行っていたそうです。 ▲ 当時の薬瓶等 1950年頃には当時の醸造長であるマックス・シュワーバー氏がボルドーのグランヴァンを手本にグランジの実験的醸造を開始。この頃に現在も続くペンフォールズの伝統でもあるワインをセラーの番号で管理するBinのナンバリングが始まりました。現在は、マギルエステートは醸造所としての使用は限定的ですが、当時はマギルエステートを中心にグランジをはじめとする様々なワインを醸造していました。 ▲ セラーごとに番号が振られています 今回の訪問では、当時から使われている醸造棟から始まり、セラー設備を見学することができました。現在、醸造の多くはより新しいワイナリーで行われるそうですが、マギル・エステートでも一部のバロッサバレー、そしてマギルエステートの葡萄を醸造しているそうです。...

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ペンフォールズ マギル・エステート ワイナリー

今回の訪問では、ワイナリーのセラードア体験ツアーを通じて、オーストラリアワインのアイコン的存在であるペンフォールズの歴史を辿るとともに、現在も実際に使われている歴史的な醸造設備の見学、そしてテイスティングを体験しました。 オーストラリアワインのパイオニア writer Komazawa web サイト https://us.penfolds.com/ 目次 Magill Estate Wineryの概要 ペンフォールズの歴史 ペンフォールズの哲学 各ワインのテイスティング 今回の訪問では、ワイナリーのセラードア体験ツアーを通じて、オーストラリアワインのアイコン的存在であるペンフォールズの歴史を辿るとともに、現在も実際に使われている歴史的な醸造設備の見学、そしてテイスティングを体験しました。 1. Magill Estate Wineryの概要 ▲ 畑の右上に見えるのが当時のオフィス 今回、訪れたマギル・エステート・ワイナリーは、200年近い歴史を誇るペンフォールズの中でも創業当時から存在する最古のワイナリーです。クリストファー・ローソン・ペンフォールド博士とその妻であるメアリー夫人によって1844年に開業されたペンフォールズは、当初はこのマギル・エステートを拠点に医療用の酒精強化ワイン・スピリッツを製造していましたが、ワインが娯楽になると共に、徐々に非酒精強化ワインの醸造を開始し現在に至ります。 最初に訪れたのは畑の中に建つ、開業当時に使われていたという平屋建てのオフィス・病棟・ラボです。ペンフォールの始まりが医療と共にあったという事を裏付けるように当時の様々な医療器具、実験器具や記録を見ることができました。 開業医として外科医でもあったペンフォールド博士はこの施設で医療を行うとともに、強壮薬としてのアルコールに非常に高い関心を持ち、オフィス・ラボとして様々な研究を行っていたそうです。 ▲ 当時の薬瓶等 1950年頃には当時の醸造長であるマックス・シュワーバー氏がボルドーのグランヴァンを手本にグランジの実験的醸造を開始。この頃に現在も続くペンフォールズの伝統でもあるワインをセラーの番号で管理するBinのナンバリングが始まりました。現在は、マギルエステートは醸造所としての使用は限定的ですが、当時はマギルエステートを中心にグランジをはじめとする様々なワインを醸造していました。 ▲ セラーごとに番号が振られています 今回の訪問では、当時から使われている醸造棟から始まり、セラー設備を見学することができました。現在、醸造の多くはより新しいワイナリーで行われるそうですが、マギル・エステートでも一部のバロッサバレー、そしてマギルエステートの葡萄を醸造しているそうです。...

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ウィリアムズ・セリエム世界のコレクターを魅了する―ガレージワイナリーの先駆者

ウィリアムズ・セリエム世界のコレクターを魅了する―ガレージワイナリーの先駆者

ソノマで高品質ピノ・ノワールが栽培できるとされていなかった時代に、バート・ウィリアムズとエド・セリエムがロシアン・リバーヴァレーにガレージワイナリーとして1979年に設立。ブルゴーニュワインを好んだ彼らは、「ブルゴーニュワインを買う余裕があれば、自分たちのピノ・ノワールは作らなかったかもしれないと。」と語っている。現在でも、会員制で入手困難な「カルト・ピノ」の代表格である。 ウィリアムズ・セリエム世界のコレクターを魅了する―ガレージワイナリーの先駆者 2025.08.23 --- writer Yamabayashi web サイト https://www.williamsselyem.com/ 目次 ワイナリーの歴史 世界のコレクターが注目する畑 テイスティング 1.ワイナリーの歴史 ソノマで高品質ピノ・ノワールが栽培できるとされていなかった時代に、バート・ウィリアムズとエド・セリエムがロシアン・リバーヴァレーにガレージワイナリーとして1979年に設立。ブルゴーニュワインを好んだ彼らは、「ブルゴーニュワインを買う余裕があれば、自分たちのピノ・ノワールは作らなかったかもしれないと。」と語っている。現在でも、会員制で入手困難な「カルト・ピノ」の代表格である。 ▲ ロシアン・リバー沿いの丘陵地帯を進んだ先に見えてくる、ガラス張りのテイスティングルーム。 ▲ 一般公開はされていないテイスティングルームでの貴重なひととき。 2.世界のコレクターが注目する畑 ソノマのロシアン・リバーヴァレーを中心に、約60ヘクタールの畑を所有しており、半分は自社畑、18の契約畑のブドウを使用しています。すべて手作業による丁寧な管理を行い、ポンプを使わず、グラヴィティ―フローを採用、ブドウ本来の個性を最大限に引き出すワイン造りを実践しています。主に単一畑のピノ・ノワールを手掛けている。シャルドネ、シングルヴィンヤードのピノ・ノワール、ジンファンデルとカベルネ・ソーヴィニョンを試飲したが、ブルゴーニュを思わせるエレガンス、カリフォルニアらしい果実味、シルキーなタンニンと長い余韻は世界中で評価されている。 ▲ ソノマの複雑に入り組んだ地質と起伏の多さが伺える。 3.テイスティング この日は、以下のワインをテイスティング ①シャルドネ スリー・シスターズ ヴィンヤード2023 25%新樽使用。冷涼感のあるシャープでのびやかな酸でエレガントな仕上がりで、果実のふくらみと樽由来のまろやかさをバランスよく表現。 ②ピノ・ノワール...

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ウィリアムズ・セリエム世界のコレクターを魅了する―ガレージワイナリーの先駆者

ソノマで高品質ピノ・ノワールが栽培できるとされていなかった時代に、バート・ウィリアムズとエド・セリエムがロシアン・リバーヴァレーにガレージワイナリーとして1979年に設立。ブルゴーニュワインを好んだ彼らは、「ブルゴーニュワインを買う余裕があれば、自分たちのピノ・ノワールは作らなかったかもしれないと。」と語っている。現在でも、会員制で入手困難な「カルト・ピノ」の代表格である。 ウィリアムズ・セリエム世界のコレクターを魅了する―ガレージワイナリーの先駆者 2025.08.23 --- writer Yamabayashi web サイト https://www.williamsselyem.com/ 目次 ワイナリーの歴史 世界のコレクターが注目する畑 テイスティング 1.ワイナリーの歴史 ソノマで高品質ピノ・ノワールが栽培できるとされていなかった時代に、バート・ウィリアムズとエド・セリエムがロシアン・リバーヴァレーにガレージワイナリーとして1979年に設立。ブルゴーニュワインを好んだ彼らは、「ブルゴーニュワインを買う余裕があれば、自分たちのピノ・ノワールは作らなかったかもしれないと。」と語っている。現在でも、会員制で入手困難な「カルト・ピノ」の代表格である。 ▲ ロシアン・リバー沿いの丘陵地帯を進んだ先に見えてくる、ガラス張りのテイスティングルーム。 ▲ 一般公開はされていないテイスティングルームでの貴重なひととき。 2.世界のコレクターが注目する畑 ソノマのロシアン・リバーヴァレーを中心に、約60ヘクタールの畑を所有しており、半分は自社畑、18の契約畑のブドウを使用しています。すべて手作業による丁寧な管理を行い、ポンプを使わず、グラヴィティ―フローを採用、ブドウ本来の個性を最大限に引き出すワイン造りを実践しています。主に単一畑のピノ・ノワールを手掛けている。シャルドネ、シングルヴィンヤードのピノ・ノワール、ジンファンデルとカベルネ・ソーヴィニョンを試飲したが、ブルゴーニュを思わせるエレガンス、カリフォルニアらしい果実味、シルキーなタンニンと長い余韻は世界中で評価されている。 ▲ ソノマの複雑に入り組んだ地質と起伏の多さが伺える。 3.テイスティング この日は、以下のワインをテイスティング ①シャルドネ スリー・シスターズ ヴィンヤード2023 25%新樽使用。冷涼感のあるシャープでのびやかな酸でエレガントな仕上がりで、果実のふくらみと樽由来のまろやかさをバランスよく表現。 ②ピノ・ノワール...

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ドメーヌ・ラリュー 家族経営による実直でまじめなワイン造り

ドメーヌ・ラリュー 家族経営による実直でまじめなワイン造り

ラリューはサン・トーバンに本拠地を置く、3人体制の家族経営で行うワイナリー。 スタイルは真っすぐでブレのない、ミネラルのしっかりとした超正統派なワインを生み出す。 彼が直向きに行っている作業はおそらく代々受け継がれてきたことだろう。 ぶどうは、すべて手摘みで収穫し、ぶどうへの負担を防ぐため、小さな籠で醸造施設へ移動。 白も赤も丁寧で透明感のあるワイン造りを心掛けている。 家族経営による実直でまじめなワイン造り 2022.07.19 --- writer Honna web サイト https://www.larue-vins.com/fr/ 目次 受け継がれる家族の伝統 テロワールを大事にした真っすぐで正確なスタイル 造り手のホンネに迫る?|質問状 価格の高騰著しいブルゴーニュにおいて、良心的な存在のサン・トーバンに本拠地を置く。 家族経営による実直でまじめなワイン造りは、ワインのスタイルにも表れている。 1. 受け継がれる家族の伝統 「家族がやってきたことを当たり前に仕事にしただけ。」そんなワインメーカーは多いように思う。 ただ、そんな中でもまじめにひたむきにワインに取り組んでいる生産者はどれほどいるだろうか。 ラリューはサン・トーバンに本拠地を置く、3人体制の家族経営で行うワイナリー。 スタイルは真っすぐでブレのない、ミネラルのしっかりとした超正統派なワインを生み出す。 インタビューに応えてくれたディディエも、自身を「ムルソー ペリエール」(※ムルソーの中でもミネラルの厚みが特徴的な畑)と例えるほどだ。 彼が直向きに行っている作業はおそらく代々受け継がれてきたことだろう。 ぶどうは、すべて手摘みで収穫し、ぶどうへの負担を防ぐため、小さな籠で醸造施設へ移動。 白も赤も丁寧で透明感のあるワイン造りを心掛けている。...

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ラリューはサン・トーバンに本拠地を置く、3人体制の家族経営で行うワイナリー。 スタイルは真っすぐでブレのない、ミネラルのしっかりとした超正統派なワインを生み出す。 彼が直向きに行っている作業はおそらく代々受け継がれてきたことだろう。 ぶどうは、すべて手摘みで収穫し、ぶどうへの負担を防ぐため、小さな籠で醸造施設へ移動。 白も赤も丁寧で透明感のあるワイン造りを心掛けている。 家族経営による実直でまじめなワイン造り 2022.07.19 --- writer Honna web サイト https://www.larue-vins.com/fr/ 目次 受け継がれる家族の伝統 テロワールを大事にした真っすぐで正確なスタイル 造り手のホンネに迫る?|質問状 価格の高騰著しいブルゴーニュにおいて、良心的な存在のサン・トーバンに本拠地を置く。 家族経営による実直でまじめなワイン造りは、ワインのスタイルにも表れている。 1. 受け継がれる家族の伝統 「家族がやってきたことを当たり前に仕事にしただけ。」そんなワインメーカーは多いように思う。 ただ、そんな中でもまじめにひたむきにワインに取り組んでいる生産者はどれほどいるだろうか。 ラリューはサン・トーバンに本拠地を置く、3人体制の家族経営で行うワイナリー。 スタイルは真っすぐでブレのない、ミネラルのしっかりとした超正統派なワインを生み出す。 インタビューに応えてくれたディディエも、自身を「ムルソー ペリエール」(※ムルソーの中でもミネラルの厚みが特徴的な畑)と例えるほどだ。 彼が直向きに行っている作業はおそらく代々受け継がれてきたことだろう。 ぶどうは、すべて手摘みで収穫し、ぶどうへの負担を防ぐため、小さな籠で醸造施設へ移動。 白も赤も丁寧で透明感のあるワイン造りを心掛けている。...

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ジェラール ベルトラン 亡き父の想いを。ラグビーの道からワイン造りの道へ

ジェラール ベルトラン 亡き父の想いを。ラグビーの道からワイン造りの道へ

元ラグビー仏代表という異例のバックグラウンドを持つカリスマであり、ラングドックのパイオニア。 自然に対し敬意と謙虚な姿勢を持ち、サステイナブルな取り組みを実践している。元々ぶどう畑に囲まれて育ったジェラールは、10歳の頃からワイン造りの手伝いを始め、父からワインへの情熱、仕事の仕方、ラングドックでのワイン造りの取り組み方を学んでいた。ジェラールが22歳の時に、父ジョルジュが交通事故で突然この世を去ってから、人生をかけたジェラールのワイン造りが始まった。 亡き父の想いを。ラグビーの道からワイン造りの道へ web サイト https://www.gerard-bertrand.com/en 目次 Gérard Bertrand / Languedoc-Roussillon ジェラール ベルトラン 亡き父の想いを。ラグビーの道からワイン造りの道へ 自然に対する思慮ある態度の証 関心の高まる「責任ある消費」との調和 造り手のホンネに迫る?|質問状 1. Gérard Bertrand / Languedoc-Roussillon ジェラール ベルトラン 元ラグビー仏代表という異例のバックグラウンドを持つカリスマであり、ラングドックのパイオニア。自然に対し敬意と謙虚な姿勢を持ち、サステイナブルな取り組みを実践している。 2. 亡き父の想いを。ラグビーの道からワイン造りの道へ ラグビーのフランス代表選手だったジェラール・ベルトランだが、一念発起してヴィニュロンになったのには父の死が大きな影響を与えている。元々ぶどう畑に囲まれて育ったジェラールは、10歳の頃からワイン造りの手伝いを始め、父からワインへの情熱、仕事の仕方、ラングドックでのワイン造りの取り組み方を学んでいた。ジェラールが22歳の時に、父ジョルジュが交通事故で突然この世を去ってから、人生をかけたジェラールのワイン造りが始まった。 3.自然に対する思慮ある態度の証 ジェラールが特に大切にしていることは、「自然に対し敬意と謙虚な気持ちをもって接すること。」サステイナブルで、自然と調和すること、テロワールの様々なニュアンスを反映した偉大なワインを造るため実践しているという。ラングドック・ルーションに所有する16のドメーヌ(800ha以上)はビオディナミ取得済み、あるいは転換中、残りの8ドメーヌも今後、ビオディナミに変換を予定している。...

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ジェラール ベルトラン 亡き父の想いを。ラグビーの道からワイン造りの道へ

元ラグビー仏代表という異例のバックグラウンドを持つカリスマであり、ラングドックのパイオニア。 自然に対し敬意と謙虚な姿勢を持ち、サステイナブルな取り組みを実践している。元々ぶどう畑に囲まれて育ったジェラールは、10歳の頃からワイン造りの手伝いを始め、父からワインへの情熱、仕事の仕方、ラングドックでのワイン造りの取り組み方を学んでいた。ジェラールが22歳の時に、父ジョルジュが交通事故で突然この世を去ってから、人生をかけたジェラールのワイン造りが始まった。 亡き父の想いを。ラグビーの道からワイン造りの道へ web サイト https://www.gerard-bertrand.com/en 目次 Gérard Bertrand / Languedoc-Roussillon ジェラール ベルトラン 亡き父の想いを。ラグビーの道からワイン造りの道へ 自然に対する思慮ある態度の証 関心の高まる「責任ある消費」との調和 造り手のホンネに迫る?|質問状 1. Gérard Bertrand / Languedoc-Roussillon ジェラール ベルトラン 元ラグビー仏代表という異例のバックグラウンドを持つカリスマであり、ラングドックのパイオニア。自然に対し敬意と謙虚な姿勢を持ち、サステイナブルな取り組みを実践している。 2. 亡き父の想いを。ラグビーの道からワイン造りの道へ ラグビーのフランス代表選手だったジェラール・ベルトランだが、一念発起してヴィニュロンになったのには父の死が大きな影響を与えている。元々ぶどう畑に囲まれて育ったジェラールは、10歳の頃からワイン造りの手伝いを始め、父からワインへの情熱、仕事の仕方、ラングドックでのワイン造りの取り組み方を学んでいた。ジェラールが22歳の時に、父ジョルジュが交通事故で突然この世を去ってから、人生をかけたジェラールのワイン造りが始まった。 3.自然に対する思慮ある態度の証 ジェラールが特に大切にしていることは、「自然に対し敬意と謙虚な気持ちをもって接すること。」サステイナブルで、自然と調和すること、テロワールの様々なニュアンスを反映した偉大なワインを造るため実践しているという。ラングドック・ルーションに所有する16のドメーヌ(800ha以上)はビオディナミ取得済み、あるいは転換中、残りの8ドメーヌも今後、ビオディナミに変換を予定している。...

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ドメーヌ ソメーズ ミシュラン 当主ロジェ・ソメーズ「若いワインは、飲みやすい。」

ドメーヌ ソメーズ ミシュラン 当主ロジェ・ソメーズ「若いワインは、飲みやすい。」

ソメーズ・ミシュランの個性は、当主ロジェ・ソメーズのいう「若いワインは、飲みやすい。」その言葉に全てが詰まっていると感じる。現在のブルゴーニュは、若い世代への代替わりもあり、様々なコミュニケーション手段で最先端の情報交換が行われている。醸造技術はもちろんのこと、醸造設備や、様々な害への対策も素早く、的確だ。 当主ロジェ・ソメーズ「若いワインは、飲みやすい。」   web サイト https://saumaize-michelin.com/index.php/en/presentation-en/ 目次 Domaine Saumaize Michelin / Bourgogne ドメーヌ ソメーズ ミシュラン 造り手のホンネに迫る?|質問状 「ブルゴーニュは高価なものになってしまった。」そんなことは、昔からワインを嗜んでいる方には周知の事実だ。ただ、一つ間違いないことがあるのは、昔とは明らかに品質が異なる。「昔は安かったから良かった。」という声は散見されるが、果たして今のブルゴーニュを知っているのであろうか。若いうちに理解しようと努力しているのであろうか。値段や生産者、土地の価値で判断しているのではないか?ワイン業界において毎ヴィンテージ新しい発見を追っていると常日頃直面する問題だ。 マコンという産地はその消費者の“偏見”がまだまだ強く根付く産地であるのではないだろうか。「ブルゴーニュの外れでしょ?」「ブルゴーニュなの?」と、まだまだ未開拓の産地であることは間違いない。 ただ、ご存じの方も多いが2020年からプイィ・フュイッセにはプルミエ・クリュが誕生した。これはこの産地にとって大きな一歩だろう。なぜならコート・ド・ニュイのマルサネより早い導入なのだから。 1. Domaine Saumaize Michelin / Bourgogne ドメーヌ ソメーズ ミシュラン マコネでワイン造りをする「ソメーズ・ミシュラン」があるのは、マコネのヴェルジッソンという村の“ロッシュ・ド・ヴェルジッソン”丘の中腹に位置する。産地を調べていただくとわかるのだが、断崖絶壁が点在するエリア。 ワインを嗜む方にとって、この断崖絶壁というネガティヴ風ワードは、むしろプラスにとらえられるのだから面白い。 そんなあまり知られていない産地で、夫婦と従業員1名と小さなドメーヌで、ぶどうのポテンシャルを上げるため、畑作業を重視し、フラージュやバトナージュをといった昔から変わらぬ造りをする生産者。 プイィ・フュイッセ、サン・ヴェラン、マコン・ヴィラージュ、マコンの4つのアペラシオンに26区画、約9haの畑を所有している。幼いころからぶどうに携わり、ぶどう畑で生きてきたヴュニュロンが手掛ける味わいは、どこか懐かしい安心のある味わい。優しい果実と、優しい酸、優しいミネラル。そう、全てが優しい。時間や温度変化によって変わる抱擁感は、思わず人柄や想いが伝わってくると錯覚してしまう。...

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ドメーヌ ソメーズ ミシュラン 当主ロジェ・ソメーズ「若いワインは、飲みやすい。」

ソメーズ・ミシュランの個性は、当主ロジェ・ソメーズのいう「若いワインは、飲みやすい。」その言葉に全てが詰まっていると感じる。現在のブルゴーニュは、若い世代への代替わりもあり、様々なコミュニケーション手段で最先端の情報交換が行われている。醸造技術はもちろんのこと、醸造設備や、様々な害への対策も素早く、的確だ。 当主ロジェ・ソメーズ「若いワインは、飲みやすい。」   web サイト https://saumaize-michelin.com/index.php/en/presentation-en/ 目次 Domaine Saumaize Michelin / Bourgogne ドメーヌ ソメーズ ミシュラン 造り手のホンネに迫る?|質問状 「ブルゴーニュは高価なものになってしまった。」そんなことは、昔からワインを嗜んでいる方には周知の事実だ。ただ、一つ間違いないことがあるのは、昔とは明らかに品質が異なる。「昔は安かったから良かった。」という声は散見されるが、果たして今のブルゴーニュを知っているのであろうか。若いうちに理解しようと努力しているのであろうか。値段や生産者、土地の価値で判断しているのではないか?ワイン業界において毎ヴィンテージ新しい発見を追っていると常日頃直面する問題だ。 マコンという産地はその消費者の“偏見”がまだまだ強く根付く産地であるのではないだろうか。「ブルゴーニュの外れでしょ?」「ブルゴーニュなの?」と、まだまだ未開拓の産地であることは間違いない。 ただ、ご存じの方も多いが2020年からプイィ・フュイッセにはプルミエ・クリュが誕生した。これはこの産地にとって大きな一歩だろう。なぜならコート・ド・ニュイのマルサネより早い導入なのだから。 1. Domaine Saumaize Michelin / Bourgogne ドメーヌ ソメーズ ミシュラン マコネでワイン造りをする「ソメーズ・ミシュラン」があるのは、マコネのヴェルジッソンという村の“ロッシュ・ド・ヴェルジッソン”丘の中腹に位置する。産地を調べていただくとわかるのだが、断崖絶壁が点在するエリア。 ワインを嗜む方にとって、この断崖絶壁というネガティヴ風ワードは、むしろプラスにとらえられるのだから面白い。 そんなあまり知られていない産地で、夫婦と従業員1名と小さなドメーヌで、ぶどうのポテンシャルを上げるため、畑作業を重視し、フラージュやバトナージュをといった昔から変わらぬ造りをする生産者。 プイィ・フュイッセ、サン・ヴェラン、マコン・ヴィラージュ、マコンの4つのアペラシオンに26区画、約9haの畑を所有している。幼いころからぶどうに携わり、ぶどう畑で生きてきたヴュニュロンが手掛ける味わいは、どこか懐かしい安心のある味わい。優しい果実と、優しい酸、優しいミネラル。そう、全てが優しい。時間や温度変化によって変わる抱擁感は、思わず人柄や想いが伝わってくると錯覚してしまう。...

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デュモル 精密さと緻密さ―デュモルが描くソノマのピノ・ノワール

デュモル 精密さと緻密さ―デュモルが描くソノマのピノ・ノワール

ソノマで高品質ピノ・ノワールが栽培できるとされていなかった時代に、バート・ウィリアムズとエド・セリエムがロシアン・リバーヴァレーにガレージワイナリーとして1979年に設立。ブルゴーニュワインを好んだ彼らは、「ブルゴーニュワインを買う余裕があれば、自分たちのピノ・ノワールは作らなかったかもしれないと。」と語っている。現在でも、会員制で入手困難な「カルト・ピノ」の代表格である。 デュモル 精密さと緻密さ―デュモルが描くソノマのピノ・ノワール 2025.08.23 --- writer Yamabayashi web サイト https://dumol.com/ 目次 ワイナリーについて ブドウ本来の個性を引き出す、畑と醸造のこだわり テイスティング 1.ワイナリーについて 果実の透明感やエレガントなバランスを重視しており、ブドウ本来の果実味やテロワールを純粋な果実本来の表現を大切にしている。 ▲ この入り口を入るとすぐに醸造所がある。 2.ブドウ本来の個性を引き出す、畑と醸造のこだわり 果実の透明感やエレガントなバランスを重視しており、新樽比率はすべて33%以下。密植栽培を行っており、直射日光を浴びず、果実や酸がしなやかでタンニンが強すぎないブドウが育つ。 醸造においては、除梗、全房比率はヴィンテージごとに調整し、バトナージュを一切行わず、ブドウ本来の果実味やテロワールを純粋に表現する。バトナージュを行わない代わりに、「シガーバレル(細長い樽)」が用いられ、澱との接触面を増やすことで酸を柔らかく整える。また、新樽比率はすべて33%以下に抑えられており、果実本来の表現を大切にしている。 ▲ 世界各国からやってくる研修生たち。醸造を学んできた彼らは、明日からの作業に向けて、念入りに洗浄作業を行っていた。 ▲ 訪問日から収穫作業が始まっており、前日の夜~朝にかけて収穫された、搾汁後のブドウかす。収穫の熱気を感じさせるブドウの痕跡。 ▲ 見学日は収穫初日。忙しい中、快く説明してくれたオーナーのアンディ氏。搾汁したばかりの果汁を吟味。 3.テイスティング この日は、以下のワインをテイスティング ①ウエスターリーチ...

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デュモル 精密さと緻密さ―デュモルが描くソノマのピノ・ノワール

ソノマで高品質ピノ・ノワールが栽培できるとされていなかった時代に、バート・ウィリアムズとエド・セリエムがロシアン・リバーヴァレーにガレージワイナリーとして1979年に設立。ブルゴーニュワインを好んだ彼らは、「ブルゴーニュワインを買う余裕があれば、自分たちのピノ・ノワールは作らなかったかもしれないと。」と語っている。現在でも、会員制で入手困難な「カルト・ピノ」の代表格である。 デュモル 精密さと緻密さ―デュモルが描くソノマのピノ・ノワール 2025.08.23 --- writer Yamabayashi web サイト https://dumol.com/ 目次 ワイナリーについて ブドウ本来の個性を引き出す、畑と醸造のこだわり テイスティング 1.ワイナリーについて 果実の透明感やエレガントなバランスを重視しており、ブドウ本来の果実味やテロワールを純粋な果実本来の表現を大切にしている。 ▲ この入り口を入るとすぐに醸造所がある。 2.ブドウ本来の個性を引き出す、畑と醸造のこだわり 果実の透明感やエレガントなバランスを重視しており、新樽比率はすべて33%以下。密植栽培を行っており、直射日光を浴びず、果実や酸がしなやかでタンニンが強すぎないブドウが育つ。 醸造においては、除梗、全房比率はヴィンテージごとに調整し、バトナージュを一切行わず、ブドウ本来の果実味やテロワールを純粋に表現する。バトナージュを行わない代わりに、「シガーバレル(細長い樽)」が用いられ、澱との接触面を増やすことで酸を柔らかく整える。また、新樽比率はすべて33%以下に抑えられており、果実本来の表現を大切にしている。 ▲ 世界各国からやってくる研修生たち。醸造を学んできた彼らは、明日からの作業に向けて、念入りに洗浄作業を行っていた。 ▲ 訪問日から収穫作業が始まっており、前日の夜~朝にかけて収穫された、搾汁後のブドウかす。収穫の熱気を感じさせるブドウの痕跡。 ▲ 見学日は収穫初日。忙しい中、快く説明してくれたオーナーのアンディ氏。搾汁したばかりの果汁を吟味。 3.テイスティング この日は、以下のワインをテイスティング ①ウエスターリーチ...

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