
歴史ある伝統と革新が織りなす、サスティナブルなプレミアムワイン
2025.08.25 --- writer Yamabayashi
- web サイト
- https://www.closduval.com/

1.ワイナリーの歴史
1972年、ボルドー出身のベルナール・ポルト氏が、気候の似たナパ・ヴァレー、スタッグス・リープ・ディストリクトの地にワイナリーを創設。フランスのテロワール概念に基づき、ボルドースタイルのワイン造りを目指したのが、クロ・デュ・ヴァルの歴史の始まりです。
▲ テイスティングルームの天井には、かつて容量約11,350ℓのオーク樽として使われていた木材が再利用されています。ワイナリーの歴史と熟成の物語を感じさせる空間。
▲ マスター・オブ・ワイン資格を持つブランドアンバサダー、アーロン・ホロウィッツ氏にお話を伺いました。
2.クルミ畑から受け継がれたハートレー・ブロック
クロ・デュ・ヴァルが最初に取得した畑は、かつてはクルミの産地でした。ハートレー種というクルミが植えられていた約60ヘクタールの土地を取得し、その歴史を大切にし、畑には「ハートレー」と名付けられています。
▲ この地で採れたハートレー種のクルミペースト。
クロ・デュ・ヴァルが最初に取得した畑は、かつてはクルミの産地でした。ハートレー種というクルミが植えられていた約60ヘクタールの土地を取得し、その歴史を大切にし、畑には「ハートレー」と名付けられています。
同じ土地の恵みを楽しむ”テロワール・ペアリング“。クロ・デュ・ヴァルのワインと非常に相性がいい。


3.自然ととともに歩む畑
ヨントヴィルを中心に自社畑を拡大中で、サスティナブル農法を導入。下草には豆類を中心に植え、土壌の窒素を自然に循環させるなど、環境保全にも積極的です。期間畑であるヒロンデル・ヴィンヤードには蝶を保護するエリアを設け、自然共生型の畑作りを進めています。「ヒロンデル」とはフランス語でツバメの意で、毎春、ツバメがワイナリーの軒下に戻ってくることにちなんでいる。

4.テイスティング
この日は、以下のワインをテイスティング
①ソーヴィニョン・ブラン 2024
ソーヴィニョン・ブラン88%、セミヨン12%
フレッシュでジューシーな酸、軽やかで料理との相性も幅広い。
ナパ・ヴァレーのテロワールを活かし、爽やかでエレガントな味わい。
②ナパ・ヴァレー カベルネ・ソーヴィニョン 2022
カベルネ・ソーヴィニョン77%、メルロ12%、マルベック5%
カベルネ・フラン4%、プティ・ヴェルド2%
果実味と酸のバランスが良く、しなやかなタンニン。長熟スタイルで、複雑さと飲みやすさを兼ね備える。
③イエッタリル 2023
カベルネ・ソーヴィニョン70%、カベルネ・フラン8%、プティ・ヴェルド8%
マルベック6%、カルメネール5%、メルロ3%
ダブル・デカンタすることで非常に柔らかくなる。熟成ポテンシャルが非常に高い長熟ワイン。この日供された、熟成ゴーダチーズとの相性が抜群でとろける味わいにマッチする。
④ヒロンデル 2015
カベルネ・ソーヴィニョン100%
フレンチ・オーク熟成にこだわりのあるクロ・デュ・ヴァルが、試験的にアメリカン・オークを10%使用した珍しいヴィンテージ。クラシックなクロ・デュ・ヴァルらしさとは異なる、独自の方向性を持つスタイル。ナパらしさを表現した凝縮した果実味。
⑤カベルネ・ソーヴィニョン スタッグス・リープ・ディストリクト 2009
カベルネ・ソーヴィニョン100%
フレンチ・オーク熟成にこだわりのあるクロ・デュ・ヴァルが、試験的にアメリカン・オークを10%使用した珍しいヴィンテージ。クラシックなクロ・デュ・ヴァルらしさとは異なる、独自の方向性を持つスタイル。ナパらしさを表現した凝縮した果実味。

▲ 現在、2024年ヴィンテージのワインが熟成されている。
▲ 約7,500リットル入るタンク。主にカベルネ・フランやメルロに使用する。
5.長熟とエレガンスを体現するワインのスタイル
クロ・デュ・ヴァルのワインは、まさに「エレガントでクラシカル」。
力強い果実味を前面に出すのではなく、バランスと調和を大切にした造りが特徴です。長い熟成を経ることで真価を発揮し、時とともに奥行きと複雑さを増していきます。しっかりとした酸を備え、ジューシーさも感じられるため、幅広い料理とのペアリングを楽しめる点も大きな魅力です。
ゆっくり時間をかけて味わいたい、食卓を優雅に彩る1本。
皆様のコレクションにもぜひ加えてください。
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