<シャルドネ>
シャルドネは黒ぶどうを併せても圧倒的な出題数でなんと24回。過去22年間でソムリエ&ワインエキスパートの2つの試験という事ですから、2年に一度は出ているという事です。内訳はフランスが半分の12回、アメリカと日本が5回ずつ、オーストラリア2回。フランスの場合は「コート・ドールやマコネ」と「シャブリ」ではスタイルが異なりますので、それらが大体半々で出ている感じです。一旦、まずは樽無しのすっぴんスタイルとリッチなカリフォルニアスタイルを覚えましょう!
①ステンレスタンクでつくられたシャルドネ:ドメーヌ・ド・オーシエール オーシエール シャルドネ 2024
フランス・ラングドック地方・IGPペイ・ドック / シャルドネ100%
シャルドネの特徴は白ワインの基本を全て持ちつつ、品種固有の特徴的なアロマを持たない事。柑橘、りんご、ネクタリンなどの核果実に、パイナップルなどのトロピカルフルーツにいたるまで、果実はあらゆる要素を内包します。まずはステンレスタンク発酵・熟成でつくられたこの1本で、シャルドネそのものの風味を覚えましょう。試験に出題されるタイプではシャブリがこのタイプになります(もっと酸味が強く、柑橘風味やスモーキーさが特徴となります)
②アメリカのシャルドネ:クレイ・クリーク・ヴィンヤーズ シャルドネ 2024
アメリカ・カリフォルニア州・AVAカリフォルニア / シャルドネ100%
アメリカはとても広い国なので気候も一言では述べられませんが、典型的なスタイルとされるのが、フランスよりも高い熟度でパイナップルやマンゴーといったトロピカルフルーツの濃密な風味を持ち、しっかりと樽熟成してヴァニラやココナッツの香りを帯びたタイプ。アルコールも高く、酸味は穏やかで、トロリとした強い粘性を持つ相当に力強い味わいです。こちらはそんなアメリカン・シャルドネの味わいをリーズナブルに味わえる1本です。
<リースリング>
リースリングの出題は20回とシャルドネに次ぐ数。ドイツ10回、フランスのアルザス6回、オーストラリア4回と、特徴的な3つのスタイルが良い塩梅で出題されているなという感じです。そういう意味ではリースリングはこの3つのタイプを知っておけば良いという事だと思います。
③オーストラリアの辛口リースリング:ヤルンバ ワイ・シリーズ リースリング 2024
オーストラリア・南オーストラリア州 / リースリング100%
オーストラリアの辛口リースリングはカモミールの花を連想させる白い小さなお花の上品なフローラルさと、酸味のあるライムやレモンなどのシャープな柑橘、そして緯度の低さによる日照の強さを反映する比較的しっかりめのオイリー(ぺトロール香)さが特徴です。この生産者は綺麗に果実を出すのであまりぺトロールは強く感じないかもしれません。辛口リースリングの入口としてはなかなか良いと思います。
④ドイツスタイルの少し甘さを残したリースリング:シャトー・サン・ミッシェル コロンビア・ヴァレー・リースリング 2024
アメリカ・ワシントン州・AVAコロンビア・ヴァレー / リースリング97%、その他3%
ドイツスタイルと言いながら、ドイツではなくアメリカのワインですが、生産者のサン ミッシェルは世界最大のリースリング生産者。ドイツの名門ドクター ローゼンとコラボレーションもしており、ドイツスタイルのワインづくりも熟知しています。こちらはリースリング特有の鋭く強い酸味との味わいバランスを取るために、少し残糖を残したスタイル。リースリングが持つ白い花や白桃のエレガントで華やかな香りと、ハチミツの風味が混ざって、魅力的な甘酸っぱさを表現しています。私もそうでしたが、初めて美味しいと思うワインはこういう甘さを残したリースリングという方も多いかと思います。
<ソーヴィニヨン・ブラン>
ソーヴィニヨン・ブランは14回出題。フランスが9回、それ以外のいわゆるニューワールドの国が5回です。ニューワールドの国5回は国は違うものの、出題内容はマールボロをターゲットにした同じスタイルのものが出題されています。
⑤フランスのソーヴィニヨン ・ブラン:バリエール・フレール グラン・バトー ボルドー・ブラン 2024
フランス・ボルドー地方・ACボルドー / ソーヴィニヨン・ブラン100%
フランスのソーヴィニヨン・ブランの特徴は、比較的穏やかな柑橘系やグースベリーを連想させる白~緑色の果実の香りと、柘植の芽やあまり強くないハーブの香り。ものによってはシャブリとの類似点も多く、ソーヴィニヨン・ブラン=香りが強い、青っぽい、パッションフルーツといったマールボロのイメージを持っているとわかり辛いと思います。冷涼エリアながら近年の温暖化で酸味も穏やかになりつつあり、このスタイルを自信をもって特定出来るようになるにはある程度の飲用経験数が必要になるかと思います。
⑥ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブラン:ツイン・アイランズ ソーヴィニヨン・ブラン 2025
ニュージーランド・サウス・アイランド・GIマールボロ / ソーヴィニヨン・ブラン100%
まず覚えるべきソーヴィニヨン・ブランのスタイルがこのマールボロスタイルです。熟したピンクグレープフルーツとパッションフルーツに、清涼感を与えるカットグラス(青草)の清々しさ。スパっと切れるイキイキとした酸味とフレッシュな果実感が特徴の爽やかな辛口です。グラスから溢れ出して来るような鮮やかな風味は、世界中の人々をあっという間に魅了しました。その世界的な人気から追随する産地が相次ぎ、チリ、オーストラリア、南アフリカなどの冷涼なエリアでも模倣したスタイルが生産されており、出題されています。でもとりあえず、まずはここから。
今年も(一社)日本ソムリエ協会が行うソムリエ(ワインエキスパート)資格試験のシーズンがスタートしました。まずは最も難関の一次試験突破が必要ですが、一次の最終受験日から二次試験までは約1ヶ月しかありませんので、一次合格後から二次試験のブラインドテイスティングの対策に入るでは、少し遅いように思います。
長年、試験対策の勉強会を実施して来た経験から感じるのは、テイスティング力に直結するのはまずはワインを飲んだ絶対量。という事でテイスティング対策もまずは早めのスタートを!一次試験の勉強をしながら、平行してワインを飲んでいく必要もあるかと思います。
今回はまずはここからという事で、テイスティング力の基本をつくる出題頻度圧倒的な3品種をそれぞれタイプ違いで2種ずつ用意しました。迷わず開けられるようにお値段も控えめの@1,833円(税込)。2本同時開けで共通点を違いをチェックしながら飲む事も可能です。ヒントになる解答例付き。まずはここから二次対策をスタートしましょう!
過去22年間のソムリエ&ワインエキスパートの二次試験で出題された白ワインは全部で71種。上位の出題品種はシャルドネが最多で24回。2位リースリング20回、3位ソーヴィニヨン・ブラン14回と続きます。この3品種で全体に占める割合がなんと82%、そして22年間で上位3品種が全く出題されなかった年はゼロと、ある意味この3品種がバッチリわかれば白ワインの対策は終わりと言ってしまっても過言ではありません。まずはこれらを基本の品種として体に覚え込ませる事が二次試験突破への近道と思われます。
今回はその中でも出題されやすいスタイル・国をピックアップして2種ずつ用意しました。1本をじっくり飲んで体に染み込ませるも良し、同じ品種を2本同時に開けて共通点を覚えるも良し、3品種を同時に開けて違いを刻み込むも良しです。基本1日でダメになってしまうようなワインたちは選んでいませんので、再栓して冷蔵庫で保管して頂ければ3日くらいは十分に比較試飲に使えると思います。
RYO YANAGIHARA
2013年度
2019年度
2020年度
保有資格
■ 一般社団法人日本ソムリエ協会認定 ソムリエ・エクセレンス
■ WSET Lv.4 Diploma
■ 一般社団法人日本ワイン協会認定 日本ワインマスター
■ NPO法人チーズプロフェッショナル協会認定 チーズプロフェッショナル