ワイナリーの歴史
1959年に現在の社名となっているウィリアム フェーブル氏が畑を相続したことから、ワイナリーの歴史が始まります。フィロキセラや第二次世界大戦を経てシャブリが新たに発展をし始めたころ、フェーブル氏は先見の明をもって積極的に銘畑を買い増し拡張していきました。
また、1998年に改革の主導者として抜擢されたのが若手醸造家ディディエ セギエ氏(当時31歳)。素晴らしいテロワールを表現するため、新樽の不使用や手摘み収穫などの改革を行いました。今もなお醸造責任者を務める彼が、ウィリアム フェーブルのシャブリらしい王道の味わいを守り続けています。
所有畑
シャブリ地区7つの全GCのうち、15%の面積を所有。早期に各アペラシオンの畑を購入し始めたため歴史的にも重要な区画を所有しています。
シャブリ (ドメーヌ)
70年代のシャブリ拡大以前から存在する歴史的区画「レ プランシポー(Les Principaux)」を、プルミエ クリュに隣接するエリアに所有。100%手摘み、手作業で選果し、シャブリならではの酸と清涼感を表現しています。
プルミエクリュ ヴォロラン
フルショームの畑の中でもグランクリュ レ プルーズに隣接するプルミエクリュ。樹齢の高い特別な区画で、力強くミネラルを思わせる豊かな味わいは、グラン・クリュに匹敵、時にはそれを凌ぐ評価を得ています。
グランクリュ レ クロ
完全な南向き。中でも最高と評される斜面上部の区画を多く所有。粘り気のある白い粘土が深く広がり、化石を多く含む礫岩と石灰岩が混在しています。シャブリの頂点にして、他のグラン・クリュの長所を集めた総和の味わい。
ワイン造り
シャブリの90%以上が機械収穫という中、ウィリアム フェーブルは全て手摘み収穫を実践。
畑の周辺に設けられたウィリアム農園では動植物を飼育し、生物多様性を育んでいます。
収穫時は13kgの小型ボックスを使用し、傷みのないフレッシュな状態でブドウをセラーに運ぶことに細心の注意を払います。発酵・熟成ともに古樽を使用(新樽使用率1%未満)することでシャブリ本来のフレッシュさ、純粋さ、エレガンスを表現。意外にも長期熟成のポテンシャルが高く、熟成を経てもなおいきいきとしていながら、深みと複雑味が加わります。
このスタイルを確立した醸造責任者ディディエ セギエ氏は、2018年のインターナショナル ワイン チャレンジで「ホワイト ワインメーカー オブ ザ イヤー」を受賞しています。
味わいのスタイル
このドメーヌは、近代的な醸造所とクラシックな醸造所の双方を備え、シャブリ地区では珍しい垂直式の工程を用いた“グラヴィティ・フロー”醸造を実践しています。その潜在力は高く、現在はボルドーの名門ラフィットが所有していることからも、その評価の高さがうかがえます。日本の高級料亭でもオンリストされるなど、和食との相性は折り紙付きです。
コメント
広大な畑を持つシャブリ随一の生産者だけに、そのスタイルは多彩ですが、特にレ・クロの集中力と凝縮感は別格。数あるレ・クロの中でも一段上の存在感を誇ります。またフェーブルの味わいは、何よりもその“ピュアさ”が特筆され、不要な樽香を排し、飲み疲れしない透明感のある仕上がりが魅力です。