シンプルな味わいで、飲みやすい白ワインに用いられるブドウ品種の代表格ともいえるのがミュスカデです。フランス・ロワール地方を中心に造られており、従来は「ムロン・ド・ブルゴーニュ」とも呼ばれていました。
ミュスカデを用いるワインはシュール・リー製法で造られることが特徴的です。一般的な白ワイン醸造では取り除かれることが多い澱を、発酵後取り除かず一緒に長期間寝かせることで、より旨みが引き立ちます。
ミュスカデのAOC(※)ワインには、「ミュスカデ」「ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ」「ミュスカデ・コート・ド・ラ・ロワール」「ミュスカデ・コート・ド・グランリュ」の4種類があり、比較的早い時期にAOCとして制定された歴史があります。
ミュスカデのワインは、ややグリーンがかったイエローの色をしていて、果実感のあるフレッシュな味わいが魅力です。リーズナブルな価格のワインが多いため、日常で飲みやすい白ワインをお探しの方にぴったりです。
爽やかなミュスカデのワインは、白身魚をはじめとした魚介類や、牡蠣など濃厚な味わいの貝類ともよく合います。旨みの強いミュスカデはだしを使った和食と好相性で、炊き込みご飯などともマッチするため、料理に応じてさまざまな組み合わせを楽しんでみてください。
(※)フランスのワインの原産地呼称制度