1. スパークリングワインを開ける前のポイント
スパークリングワインをスムーズに開けるために、いくつかポイントをおさえておきましょう。
①ボトルに衝撃を与えたり振らずに静かに保管する
②冷蔵庫などでよく冷やす
③スクリュー型のワインオープナーは使わない
④周囲に人や破損しやすいものがないか気をつけて開ける(栓がボトル内のガス圧で飛んでしまった際のリスク回避)
ボトルを振らずに静かに保管する
開栓前には、ボトルへの振動や衝撃をできる限り与えないようにしましょう。
抜栓すると驚くほど泡があふれてきたりします。
うっかりどこかにぶつけてしまった場合は、もう一度冷蔵庫やワインクーラーでボトルを立てて
しばらく炭酸ガスを落ち着かせてから開けると良いでしょう。
より良いコンディションを望むのであれば、スパークリングワインを買ってきて(あるいは届いて)、
最低でも1週間ほどセラーや冷蔵庫に静かに置いておくことをお勧めします。
泡の質がずいぶん違って感じられたり、香りや味わいに落ち着きが感じられるようになったりします。
冷蔵庫でじっくり冷やす
スパークリングワインは、開ける前に冷蔵庫で3~4時間以上じっくり冷やすことで、
炭酸がワインにより溶け込み、安全に開けやすくなります。
短時間で冷やしたい場合は、氷水を入れたバケツやワインクーラーにボトルを首部分まで浸け、
ボトルを回しながら適温まで冷やすこともあります。
自宅以外の場所に持っていく際は、激しい揺れに気をつけながらワインクーラーなどで保冷するやり方もあります。
スクリュー型のワインオープナーは使わない
スパークリングワインを開ける際に、スクリュー型のワインオープナーは使用しません。
基本的には手で抜栓します。
周囲に気を付けて開ける
スパークリングワインを開ける際には、周囲の環境に気を付けましょう。
栓が勢いよく飛び出した場合に、人や壊れやすい物にぶつからないよう、
できる限り周囲に何もない状況で開けるのが望ましいと言えます。
2. スパークリングワインの開け方:コルクの場合
ここからはスパークリングワインの開け方を具体的に4つの項目に分けて解説します。
以下の4ステップで見ていきましょう。
①キャップシールを取り外す
②コルクと留め金をしっかり押さえながら針金を緩める
③ボトルをゆっくり回す
④コルクを斜めに倒しながら抜く
①キャップシールを取り外す
まずボトルをしっかり押さえて、キャップシールを切り取り線に沿って取り外します。
※キャップシールが無いものもあります。
ソムリエナイフなど刃物を使って切り取る際には取扱いに十分気をつけましょう。
②針金を緩める
コルクが飛び出さないように、コルクの頭に布などを被せて親指で栓を押さえながら針金を緩めていきます。
このとき、厚みのある布だと手の感覚が伝わりにくいので、自分に合った厚みのものを何度か試しながら見つけると
良いでしょう。コルクを押さえるほうを利き手にして行なうとやりやすいと思います。
③ボトルをゆっくり回す
コルクを片手で押さえた状態で、もう片方の手でボトルの底を持ち、ボトル側をゆっくり回していきます。
そうするとコルクはボトルの中のガス圧で押し出されてきますので、引っ張るのではなく位置はそのまま。
少しボトルの方に押し込むようなイメージで力を加えておくとより安全に抜きやすいでしょう。
④コルクを斜めに抜く
コルクが瓶内のガス圧で自然に上がってきたら、最後の1センチをきったあたりから徐々にコルクを斜めに傾け、
ボトルとコルクの淵に開いた小さな隙間からゆっくりとガスを逃がしつつ、静かにコルクを抜きます。
もし抜栓した後に泡が溢れるようでしたら、手に持った布で軽く瓶口を押さえながら、ガスが抜けるまで少し瓶を
傾けてあげることで、ガスを逃がすためのワインの表面積を広げることになり、早めに泡が収束します。
ただ、泡がたくさん逃げてしまっては、せっかくのスパークリングワインとしての特徴の一つを損なうことにも
なりますので、前に書いた注意点を意識して準備していただける噴きこぼれを最小限に抑えられるでしょう。
また、布をコルクの頭に被せておけば、コルクが飛んでしまったりするリスクを回避できますので、
はじめのうちは準備しておくことを強くお勧めします。個人的には手拭いくらいの布が扱いやすいと感じています。
3. スパークリングワインの開け方:ZORKキャップの場合
ZORK(ゾーク)キャップとは、オーストラリアのZORK社が開発したプラスチック製のキャップのことです。
このキャップは開栓後も何度でも開け閉めできる点がメリットです。
ZORKキャップは以下の3ステップで開けられますので順番に見ていきましょう。
①キャップシールを取り外す
②ティアバンドをめくる
③キャップを真上に引き上げて抜く
①キャップシールを取り外す
はじめに瓶口を包んでいるキャップシールを取り除きます。
②ティアバンドをめくる
「ティアバンド」と呼ばれるキャップ下に巻きつけられた部分を切り込みに沿って剝がしていきます。
③キャップを真上に引き上げて抜く
キャップの頭に布を被せ、もう片方の手でボトルを固定した後、
キャップを軽く回しながら真上に持ち上げるように抜くと上手くいきやすいです。
心地よい軽快な音とともに抜栓完了です。
無理に斜めに開けようとすると相当な力を要するだけでなく、
キャップが破損する可能性があるので注意してください。
4. コルクが固い場合は、スパークリングワイン専用オープナーを使おう
コルクが固くてボトルを回しにくい場合は、スパークリングワイン専用オープナーというものもあります。
調べてみるとコルクの部分をしっかりと固定してくれるものが多く紹介されています。
ペンチのように挟み込んでコルクを固定したり、コルクに被せるだけの簡単なもの、梃子の原理を応用したものから、
特別な宴席などで見かけるシャンパンサーベルまでバリエーションに富んでおり、見ているだけでも楽しくなりますよ。
5. スパークリングワインの注ぎ方
スパークリングワインを上手く開けられたら、続いてグラスに注いでみましょう。
レストランではスパークリングワインを2度に分けてグラスに注ぐことがあります。
置かれたグラスに一度目は静かに注ぎはじめ、泡がグラスの上まできたら一休み。
二度目は泡がひいてから。これは、お客様のグラスに手を触れずに注ぐやり方です。
しかし、ご家庭で家族や友人と楽しむときにはグラスを手に持って少し斜めに傾け、
そこへ静かに注いでいくと、泡も逃げにくいのでお勧めです。
注ぐ量はスパークリングワインの場合、
縦に細長いフルートグラスであれば泡の立ち昇る姿を楽しむために7割程度、
香りを豊かに感じさせてくれるふくらみのあるグラスであれば、
香りを包むスペースを残したいので4割前後にすることが多いでしょう。
飲み切れずに残ったら、ZORKキャップやスパークリングワイン専用のストッパーでしっかり栓をすれば、
そのままにしておくよりも泡立ちを長く保つことができますよ。
6. おすすめのスパークリングワイン3選
ここまでスパークリングワインの開け方を見てきました。
この後はおすすめのスパークリングワイン3選をご紹介いたします。
抜栓は回数を重ねるほど上手くなります。
ぜひ抜栓にチャレンジしていただき、それを上回る幸せな時間をお楽しみください。
グリモウ カバ・トランカディス NV
スペイン・ペネデスにある、長い伝統を持つ家族経営のワイナリーが、
アントニオ・ガウディの生誕150周年を記念して造った長期熟成のカバ(CAVA:スペイン産のスパークリングワイン)。
きめ細やかな泡と自然な果実味が特徴です。
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白ワイン、スパークリングワイン
グリモウ カバ・トランカディス NV
白ワイン、スパークリングワインスペイン/ペネデス通常価格1,650 円 (税込)通常価格単価 あたり750ml、シャレロ他 750ml、シャレロ他
長期熟成の極上のカバ
ミソノ・ヴィンヤード ペティアン 2022
古木のデラウエア70%、ナイアガラ30%の微発砲スパークリングワインです。生産地は北海道/余市。
無濾過ワインで、澱まで美味しく、ピュアでクリーンな味わいに驚かされます。
アンリオ ブラン・ド・ブラン NV(化粧箱入り)
レースのような繊細さ・優雅さが特徴のスパークリングワインです。
グラン・クリュとプルミエ・クリュのブドウを3分の2以上使用しており、リザーヴ比率は約40%。瓶熟4年以上。
白い花やレモン、フレッシュバターを思わせる複雑なアロマに、きめ細やかな泡が立ち上ります。
適度なドサージュによりバランスの良い気品ある味に仕上がっています。
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スパークリングワイン
アンリオ ブラン・ド・ブラン NV(化粧箱入り)
スパークリングワインフランス/シャンパーニュ通常価格11,000 円 (税込)通常価格単価 あたり残り2個
750ml、シャルドネ、ミディアム 750ml、シャルドネ、ミディアム
“レースのような繊細さ・優雅さ”を表現したアンリオのアイデンティティ・キュヴェ
7. まとめ
スパークリングワインは、今回解説したコツを掴めば簡単に開けられるようになります。
開ける前に冷蔵庫で3~4時間しっかり冷やして、衝撃を与えないように注意しましょう。
コルクの場合とZORKキャップの場合で開け方が違うので、
本記事のやり方を参考に、安全に気をつけてスパークリングワインを楽しんでください。
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