アリアニコは、イタリア南部を中心に栽培されている赤ワイン品種のブドウです。「ギリシャの」という意味を持つ「エラニコ(hellanico)」から名付けられたとする説や、スペイン語の「イラーノ Ilano(平野)」が由来とする説があります。
イタリアといえば、イタリア北部を中心に栽培が盛んなサンジョヴェーゼやネッビオーロの知名度が高いですが、アリアニコも古くから愛されているブドウ品種の1つです。
アリアニコは主に、イタリアのカンパーニア州とバジリカータ州で栽培されています。なかでも、カンパーニア州で造られるDOCG(イタリアワイン格付け最上位)の「アリアニコ・デル・ヴルトゥレ・スペリオーレ」は、ミネラルと酸味を感じられる上質なワインです。
アリアニコから造られる赤ワインは、深みのある濃い赤色が特徴的で、甘いチョコレートやブラックチェリーのような華やかな果実味を感じられます。
長期熟成に適したワインのため、若いうちはタンニンと酸味が強く感じられますが、熟成が進むにつれて味わいは次第にまろやかに変化していきます。
フルボディのアリアニコ赤ワインは、肉料理がよく合います。さっぱりとした鶏肉よりも、牛肉や鹿肉など赤身肉を選ぶと良いでしょう。スパイシーさも感じられるため、カレーなどのスパイス料理との組み合わせもおすすめです。