ポムロールは、フランス・ボルドー地方に位置するリブルヌ地域のワイン産地です。ブドウ畑は800ha程度と生産の規模はそこまで大きくありませんが、世界的に有名なワインが数多く誕生していることで知られています。
歴史的建造物が立ち並ぶ隣のサンテミリオン地域とは違い、ポムロールには平坦な土地に広大なブドウ畑が広がっています。
ポムロールの東側(サンテミリオン側)は粘土質、西側は砂利混じりと、小さな地域の中でも土壌が異なり、育つブドウも特性に幅があって個性的です。
サンテミリオンの影に隠れて世界的にはあまり注目されていなかったものの、1980年代頃から評論家を中心に高い評価を受けるようになりました。しかし、需要に対してポムロールで生産されるワインの量が少ないため、全体的に高価格帯のワインが多いです。
ポムロール地域のシャトー(ブドウ栽培から醸造までを一貫して行うワイン生産者)として世界中で名高いのが、「シャトー・ペトリュス」です。シャトー・ペトリュスが造るワインは希少価値が高く、1本30万円から100万円を超えるワインまで存在します。
エレガントな味わいのポムロールのワインは、牛肉や鴨肉、ジビエなどの赤身肉や、鶏肉の濃厚な肉料理とよく合います。また、ポムロールのワインは熟成の度合いによって味わいが変わるため、熟成度に合わせてマリアージュを考えるのも良いでしょう。
