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デュモル 精密さと緻密さ―デュモルが描くソノマのピノ・ノワール

2025.12.16
デュモル

デュモル 精密さと緻密さ―デュモルが描くソノマのピノ・ノワール

2025.08.23 --- writer Yamabayashi

web サイト
https://dumol.com/

1.ワイナリーについて

果実の透明感やエレガントなバランスを重視しており、ブドウ本来の果実味やテロワールを純粋な果実本来の表現を大切にしている。

この入り口を入るとすぐに醸造所がある。 ▲ この入り口を入るとすぐに醸造所がある。

2.ブドウ本来の個性を引き出す、畑と醸造のこだわり

果実の透明感やエレガントなバランスを重視しており、新樽比率はすべて33%以下。密植栽培を行っており、直射日光を浴びず、果実や酸がしなやかでタンニンが強すぎないブドウが育つ。
醸造においては、除梗、全房比率はヴィンテージごとに調整し、バトナージュを一切行わず、ブドウ本来の果実味やテロワールを純粋に表現する。バトナージュを行わない代わりに、「シガーバレル(細長い樽)」が用いられ、澱との接触面を増やすことで酸を柔らかく整える。また、新樽比率はすべて33%以下に抑えられており、果実本来の表現を大切にしている。

世界各国からやってくる研修生たち。醸造を学んできた彼らは、明日からの作業に向けて、念入りに洗浄作業を行っていた。 ▲ 世界各国からやってくる研修生たち。醸造を学んできた彼らは、明日からの作業に向けて、念入りに洗浄作業を行っていた。
訪問日から収穫作業が始まっており、前日の夜~朝にかけて収穫された、搾汁後のブドウかす。収穫の熱気を感じさせるブドウの痕跡。
▲ 訪問日から収穫作業が始まっており、前日の夜~朝にかけて収穫された、搾汁後のブドウかす。収穫の熱気を感じさせるブドウの痕跡。
見学日は収穫初日。忙しい中、快く説明してくれたオーナーのアンディ氏。搾汁したばかりの果汁を吟味。
▲ 見学日は収穫初日。忙しい中、快く説明してくれたオーナーのアンディ氏。搾汁したばかりの果汁を吟味。

3.テイスティング

この日は、以下のワインをテイスティング

①ウエスターリーチ シャルドネ 2023

ロシアンリバーヴァレーの5つの畑のブドウをブレンド。フレンチオークで11カ月熟成し、4カ月タンクで熟成。新樽率は20%。10年以上の熟成ポテンシャルがある。
非常にリッチで緊張感のある味わい。

②デュモル エステイト ヴィンヤード ソノマコースト シャルドネ 2023

100%自社畑のブドウを使用。フランス産シガーバレルで11カ月熟成、6カ月のタンク熟成。新樽率は26%。サンディクレイソイル(砂地の粘土質)で引き締まった酸が特徴。熟成によりポテンシャルを発揮する1本。

③クロエ ロシアンリバーヴァレー シャルドネ 2023

ロシアンリバーヴァレーにある2つの畑のブドウを使用。フレンチオークで11か月、その後タンクで6ヶ月熟成。新樽率は26%。比較的暖かいエリアの畑と、海に近い畑のブドウをブレンドすることで味わいのバランスを取っている。黄色果実の芳醇さ、海風由来のシトラスを併せ持つ。

④ウエスターリーチ ロシアンリバーヴァレー ピノ・ノワール 2023

フレンチオークで15カ月、その後タンクで熟成、新樽率は28%。火山性土壌由来の旨み、オクシデンタルロードの畑から取れるブドウからはテクスチャーがもたらされる。デカンタージュはせず、開けて翌日が最も美味しいとされる。

⑤デュモル エステイト ヴィンヤード ロシアンリバーヴァレー ピノ・ノワール 2023

フレンチオークで15カ月、その後タンクで熟成。新樽率は37%。100%除梗している。開くのに時間がかかるため、4~5時間前に抜栓するとよい。ドライフルーツと豊かなタンニンを併せ持つ、フラッグシップワイン。

⑥フィン ロシアンリバーヴァレー ピノ・ノワール 2023

フレンチオークで15カ月、その後タンクで熟成。新樽率は40%。日本市場で人気の高い1本。赤系果実と複雑な旨みがあり、リッチなテクスチャーが広がる。

デュモルのテイスティングルームというより、まるで研究所といった雰囲気。
▲ デュモルのテイスティングルームというより、まるで研究所といった雰囲気。

ワイン自体のエレガンスとバランスを自然な形で楽しむため、デキャンタージュはせず、グラスの中でゆっくりと開いていく過程を味わうのがデュモル流。

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