マイケル・ポザーン ワイナリー 日常に寄り添う本格派―家族の絆が育む良心ワイン
2025.08.23 --- writer Yamabayashi
1.ワイナリーの歴史
1991年に誕生したマイケル・ポザーンワイナリー。イタリア移民の祖父がアメリカへの旅行の後ソノマへ移り住み、14ヘクタールの畑へジンファンデルを植えたのが始まり。
ナパのダウンタウンに位置するテイスティングルームは温かな雰囲気で、彼らのワインの魅力を堪能できます。
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扉を開けば、家族の温もりを感じられるアットホームな空間が広がる。
2.想いを紡ぐ、家族を象徴するシリーズ
ナパ、ソノマ、ロダイなどから良質なブドウを厳選し、食事に合わせやすく親しみやすい味わいのワインを造っている。現地で1番人気の祖母の名を冠した「Annabella」や息子「Dante」、妻「Mariannna」など家族の絆が感じられる多彩なブランド展開をしている。
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祖母、奥様のお名前、長男ダンテ氏、以前住んでいた家の通りの名が、キュヴェ名となっている。
3.テイスティング
この日は、以下のワインをテイスティング
①アナベラ ナパ・ヴァレー ソーヴィニョン・ブラン 2023
100%スタッグス・リープのソーヴィニョン・ブラン。オーク樽は使用せずステンレスタンクで醸造、ピュアな果実味を表現している。ハーブや白い花のニュアンスで瑞々しく、クリスプな酸が全体を引き締めています。食卓を爽やかに彩る1本。
②アナベラ ナパ・ヴァレー シャルドネ 2022
100%シャルドネ。フレンチ・オークで18ヶ月熟成。冷涼なアトラスピーク、セントヘレナ産のブドウを使用し、果実のふくよかさと酸のバランスを取っている。40%MLFを行い、新樽率は控えめ。ナパの恵みを凝縮した、上質なのに手に取りやすい1本となっている。
③ダンテ ピノ・ノワール 2023
100%ピノ・ノワール。オーク樽で18ヶ月熟成。サンタ・バーバラ産のブドウを使用。チェリー、ザクロといった華やかな果実の香りに、ほんのりスパイスのニュアンス。果実のジューシーさと爽やかな酸が心地よく広がります。
④ダンテ カベルネ・ソーヴィニョン 2022
カベルネ・ソーヴィニョン97%、プティ・シラー3%をオーク樽で18ヶ月熟成。ナパとロダイのブドウをブレンド。温暖なロダイの果実味と、ナパの骨格が合わさり、飲みごたえのある1本に仕上がっています。
⑤アナベラ ナパ・ヴァレー カベルネ・ソーヴィニョン 2022
カベルネ・ソーヴィニョン96%、プティヴェルド2%、シラー2%、プティ・シラー1%。ナパ・ヴァレー産の4つの畑のブドウをブレンドしており、フレンチオークで18ヶ月の熟成。新樽25%。レッドチェリー、ブルーベリー、チョコレート、スパイスのニュアンスで力強さとバランスを兼ね備えた味わいとなっている。祖母の名が付けられたシリーズ。
⑥アナベラ ロシアン・リバー ピノ・ノワール 2023
100%ピノ・ノワール。フレンチ・オークで10カ月の熟成。上質なピノ・ノワールの銘醸地ロシアン・リバー ヴァレーは、ソノマのなかでも冷涼で霧が立ち込めるエリア。熟度ある果実味と鮮やかな酸を兼ね備え、その魅力を手頃に楽しめる1本。
⑦マリアンナ ナパ・ヴァレー レッドワイン 2022カベルネ・ソーヴィニョン86%、マルベック9%、プティヴェルド5% ナパ・ヴァレー産のブドウを使用し、フレンチ・オークで22カ月熟成。 ブラックベリー、カシスなど凝縮感のある味わいに、シルキーなタンニンと長い余韻が続く。マイケル・ポザーンの妻の名がついた、最上級キュヴェで年間500ケースのみ造られる。
⑧ラザフォード・ロード ラザフォード カベルネ・ソーヴィニョン 2023
カベルネ・ソーヴィニョン100%。ラザフォード産90%、オークヴィル産10%使用。フレンチ・オーク20カ月熟成。生産量は年間1000ケースのみ。
黒系果実の厚みがある味わい。ダスティなタンニンで、やさしく乾いた質感が特徴。クラシックなナパを表現している。家族の始まり、当時住んでいた家の前の通りの名が付けられている。
味わいは、全体的に濃厚すぎず、フレッシュな果実味と滑らかな口当たりが特徴。この美味しさで、この価格とは。思わず二度見したくなる1本。
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