南米の一大ワイン産地であるアルゼンチンでは、ヨーロッパからブドウが伝わり、開拓が広がるにつれてワインの生産が盛んになりました。20世紀後半には近代的な醸造設備が導入されたことで国際市場への進出が本格化し、世界的な評価を獲得しています。
アルゼンチンの主要なワイン産地は、アンデス山脈の東側にあるメンドーサ州で、ルハン・デ・クージョやマイプなどの銘醸地によって国内生産量の約7割を占めています。
標高450~2,980mの高地に位置するブドウ畑は昼夜の寒暖差が大きく、栽培されるブドウは酸味と糖度のバランスが絶妙です。
代表的な品種は、18世紀ごろにフランスから持ち込まれたマルベックです。黒系果実の凝縮感と力強さにあふれるタイプから、繊細でフレッシュな果実味のエレガントなタイプまで、さまざまな味わいが楽しめます。
ほかにも、カベルネ・ソーヴィニヨンや白ブドウ品種のトロンテスなどが多く栽培されており、多様なニーズに応えられることもポイントです。
アルゼンチンワインは、豊かな果実味としっかりとした構造を持ちながら、価格帯が幅広く、コストパフォーマンスに優れています。土地ならではの個性と、造り手たちの情熱が詰まった逸品を、ぜひ一度味わってはいかがでしょうか。