フィリップ・シャルロパン
1977年創立。現当主のフィリップ・シャルロパンは1956年生まれ。当初の所有畑は1.5haほど。マルサネ村でワイン造りを始めたのち少しずつ畑を広げ、生産量も増えたことからジュヴレ・シャンベルタン村に拠点を移しました。現在ではコート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌ、シャブリに25haの畑を所有。8つのグランクリュを含む35をこえるアペラシオンのワインを手掛けています。
フィリップ氏の作るワインは華やかな香りと凝縮した果実味の濃厚なスタイルですが、それは決して過度な抽出をされたワインというスタイルではありません。自然と収量が下がる古樹を大切にしているため、所有畑の樹齢は総じて高く、また完熟した葡萄を使用しています。
栽培はリュット・レゾネで行い、除草剤や殺虫剤は使用しません。
当初は葡萄を房ごと発酵させたり、バトナージュを多用していたそうですが、現在ではなるべく人為的な干渉を避けた醸造を行っています。
フィリップ氏がアンリ・ジャイエの愛弟子であったことは広く知られていますが、氏のワイン造りの随所にアンリ・ジャイエの影響が見られます。
葡萄は全て除硬し、バトナージュではなく、長い低温浸漬でエキスを抽出しています。
この手法でワインを造るためには本当に熟した健全な葡萄が必要で厳しい選果を施しています。アルコール発酵は必ず自然酵母で行い、補酸もしません。
以前は新樽100%による熟成を行っていましたが、2009年以降、新樽の比率を下げてスタイルを変化させました。
畑の個性を表現してこそグラン・ヴァンというフィリップ氏のワインは各キュヴェの違いをはっきりと感じる事ができます。