1. 【開封前】スパークリングワインの保存方法
開栓前のスパークリングワインを正しく保存する方法について解説していきます。大事なのは以下の3点です。
● 振動を与えないよう保存する
● 温度や湿度を一定に保つ
● 強いにおいや光に気を付けて保存する
どれもスパークリングワインの風味と品質を保つために非常に重要な要素です。以下で順番に解説していきます。
振動を与えないよう保存する
スパークリングワインの保存で最も重要なのは、「振動」を避けることです。振動がスパークリングワインに与える影響は大きく、ボトル内の圧力が変動するため、場合によってはコルクからワインが溢れる危険性もあります。また、振動によって泡が早く抜ける可能性が高まるので、注いだ際の泡立ちが悪くなってしまうことがあります。
自宅で保管・移動する際は慎重に扱うようにしてください。また、お店で買ったものを手持ちで移動する際なども、振動がワインに伝わらないように気を配る必要があります。
温度や湿度を一定に保つ
また、スパークリングワインに限らずですが、ワインは温度や湿度の管理が重要です。保存時には温度を約12~15度に保つことが推奨されており、温度変化が大きいとその分風味が変質しやすくなります。特に高温になると泡が膨張するため、ボトルが破裂する可能性もあります。
湿度は約60~80%に保つことが理想的です。コルク栓の場合、湿度が低いとコルクが乾燥して酸素や微生物が侵入しやすくなり、液漏れの原因にもなります。温度変化が少ない場所に保管するのがベストなので、できればワインセラーが良いですが、ない場合は冷蔵庫が良いでしょう。なお、プラスチック栓の場合は栓が乾燥しないため、湿度への配慮は不要です。
強いにおいや光に気を付けて保存する
スパークリングワインは強いにおいや光にも敏感です。冷蔵庫で保存する際は、強いにおいのある食品と一緒に保存すると、においが移ってしまう可能性があります。また、ワインは光に弱く、光にさらされることで品質が劣化します。特に冷蔵庫の野菜室で保存する場合は、ラップや新聞紙で包んで光やにおいから守ることがおすすめです。
2. 【開栓前】スパークリングワインの保存場所
開栓前のスパークリングワインの保存場所も非常に重要です。保存場所の環境によって、ワインの味や状態が大きく変わることがあります。以下に、最適な保存場所を紹介します。
具体的にはワインセラー、冷蔵庫の野菜室、床下の収納スペースなどの冷暗所の3つです。
ワインセラー
スパークリングワインを保存するなら、ワインセラーが最適です。ワインセラーは細かい温度調節が可能で、温度や湿度を一定に保つことができます。これにより、スパークリングワインの品質を長期間維持することができます。
最近では、省スペースでも置けるコンパクトなワインセラーもあるので、自宅でも手軽に取り入れることができます。定期的にワインを飲む機会がある方はぜひ検討してみてください。
冷蔵庫の野菜室
冷蔵庫の野菜室もスパークリングワインの保存に適しています。野菜室は振動が少なく、低すぎない温度が一定に保たれるため、ワインの保存に適した環境と言えます。さらに、ラップで全体をしっかり覆い、新聞紙で包むことで、においや光から守ることができます。とはいえ、本来野菜をしまうスペースをワインがとってしまうので、できればワインセラーを用意するのがおすすめです。
床下の収納スペースなど冷暗所
温度が一定に保たれやすい冷暗所もスパークリングワインの保存に適しています。特に床下の収納スペースは、日光や高温多湿の影響を受けにくいのでおすすめです。ただ、夏場の高温多湿や冬場の極端な低温には注意が必要です。日本の気候は地域によっても違うので、定期的に見直す必要があります。
3. 【開栓後】スパークリングワインの保存方法
スパークリングワインは開栓後、どんどん泡が抜けていくので、スティルワインよりも美味しさのピークが短いです。そのため、できるだけ当日中に飲みきるのが理想ですが、数日間楽しみたいというシーンもあるかと思うので、スパークリングワインの適切な保存方法について解説していきます。
シャンパンストッパーを使う
開栓後のスパークリングワインの保管には、シャンパンストッパーがおすすめです。シャンパンストッパーを使用すると、ボトルに圧力をかけてしっかりと栓ができるため、通常2~3日はおいしい状態を保つことができます。
シャンパンストッパーの使い方
使い方は簡単で、左右のフックを開いてボトルの口に押し付け、フックをかけるだけです。ワンタッチ式で使えるタイプもあります。スティルワイン(非発泡性ワイン)用のストッパーもありますが、通気性があるため泡が抜けてしまいます。価格も1000円台で購入できるものもあるので、定期的にスパークリングワインを飲む機会がある方は、シャンパンストッパーを一つ用意しておくと良いでしょう。
冷蔵庫など低い温度が保たれている場所で保存する
スパークリングワインは低温で保存することで、泡がワインに溶け込みやすくなり、泡が抜けるのをある程度抑えることができます。開栓後は冷蔵庫に入れて保存するのが最適です。飲んでいる間も、ワインクーラーに都度入れることで、泡が抜けるのを防ぐことができます。
ボトルを立てて保存する
開栓後のスパークリングワインは、ボトルを立てて保存することで空気との接触面を減らすことができます。これによって泡が抜けるのをある程度抑えることができます。シャンパンストッパーによっては、横向きにすると液漏れする可能性もあるので、保存する際は必ず立てて保存するようにしてください。
ZORKキャップで再栓する
スティルワインとは異なり、スパークリングワインのコルクは開栓後に再度差し込むことが難しいです。オーストラリアのZORK社で開発された「ZORKキャップ」は、スパークリングワインでも再密閉することができます。また、ZORKキャップはプラスティック製でできているため、リサイクルもできる環境にも優しいキャップです。
4. 泡が抜けたスパークリングワインの活用方法
飲みかけのスパークリングワインを長時間放置して泡が抜けてしまった場合の活用方法をご紹介します。具体的には「料理酒として使う」「カクテルを作る」「風味豊かなワイン塩を作る」の3つです。以下で順に解説していきます。
料理酒として使う
泡が抜けたスパークリングワインは、白ワインに近い風味を持つため、料理酒として利用するのがおすすめです。特に「魚介料理」に使うと風味が引き立ちます。
カクテルを作る
ホットワインやサングリア、炭酸水で割って作るスピリッツァーもおすすめです。以下に簡単なレシピを紹介します。
● ホットワイン:鍋にスパークリングワインとはちみつ、シナモンスティック、生姜のスライスを入れて火にかけ、レモンスライスやオレンジスライスを浮かべる。辛口のスパークリングワインの場合は、最後に甘さを調節する
● サングリア:スパークリングワインに林檎やキウイ、レモンスライスを入れ、砂糖も加えて、最後にミントの葉を浮かべる
● スピリッツァー:スパークリングワインと炭酸水を1:1で割って、レモンスライスを添え流。氷を入れたロックグラスで作るのがおすすめ。アルコール度数が低いため、飲みやすい味わいに仕上がる。
ワイン塩を作る
風味豊かなワイン塩を作るのもおすすめです。材料はスパークリングワインと塩を2:1の割合で用意します。小鍋にスパークリングワインを入れて煮立てたら、塩を加えて弱火でじっくり水分を飛ばすだけで、風味豊かなワイン塩が完成します。新鮮な魚介類のカルパッチョにとてもよく合います。
5. おすすめのスパークリングワイン3選
スパークリングワインの適切な保存方法がわかったら、次はおいしいスパークリングワインを購入してみましょう。今回はおすすめのスパークリングワインを3本にしぼって紹介していきます。
オリオル・ロッセール ロゼ・ブリュット NV
オリオル・ロッセール ロゼ・ブリュット NVは、自家畑でオーガニック栽培されたブドウを使用したロゼ・スパークリングワインです。フレッシュでフルーティーな味わいが特徴で、甘酸っぱい苺を思わせる果実味ときめ細やかな泡が楽しめます。サーモンピンクの色調が華やかで、デイリーに使えるコストパフォーマンスの高さも◎。
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白ワイン、スパークリングワイン
グリモウ カバ・トランカディス NV
白ワイン、スパークリングワインスペイン/ペネデス通常価格1,650 円 (税込)通常価格単価 あたり750ml、シャレロ他 750ml、シャレロ他
長期熟成の極上のカバ
エヴィダンス by LVHB クレマン・ド・ブルゴーニュ ブラン・ド・ブラン NV
豊富なミネラル感と爽やかな果実味が特徴のクレマンです。ドザージュが8g/Lと少ないため、ブドウ本来の自然な味わいが楽しめます。シャンパーニュ地区からわずか600m離れているため、土壌はほぼ同じなのが魅力です。牡蠣や貝殻の化石が見つかるミネラル豊富な土壌のため、味わいにもミネラルが感じられる一本です。
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スタッフ
おすすめ白ワイン、スパークリングワインエヴィダンス by LVHB クレマン・ド・ブルゴーニュ ブラン・ド・ブラン NV
白ワイン、スパークリングワインフランス/ブルゴーニュ通常価格3,960 円 (税込)通常価格単価 あたり残り5個
750ml、シャルドネ、ミディアム 750ml、シャルドネ、ミディアム
豊富なミネラルと爽やかな果実感
ローラン・ペリエ ラ・キュヴェ NV
透明感と果実味を併せ持つシャンパーニュです。一番搾り果汁のみを使用しており、洗練されたクリアな味わいが特徴です。「フレッシュ」「エレガント」「バランスの良さ」というメゾンのスタイルを見事に表現しています。記念日などの特別な日にぜひ飲んでみてください。
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スパークリングワイン
ローラン・ペリエ ラ・キュヴェ NV(箱なし) *
スパークリングワインフランス/シャンパーニュ通常価格8,833 円 (税込)通常価格単価 あたり残り33個
750ml、シャルドネ他、ミディアム 750ml、シャルドネ他、ミディアム
ローラン・ペリエ社のスタイル「フレッシュさ」「エレガントさ」「バランスの良さ」を表現したスタンダード・キュヴェ
6. まとめ
スパークリングワインは開栓後、できれば当日中に飲み切るのが理想ですが、適切な保存方法を工夫すれば2~3日程度は美味しい状態を保つことができます。また、泡が抜けたスパークリングワインも料理やカクテルに活用することが可能です。スパークリングワインの保存方法を理解した上で、お気に入りのスパークリングワインを探してみたい方は、 THE CELLAR online storeのサイトを参考にしてみてください。