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南アフリカワインの魅力
THE CELLAR JOURNAL 09.2025 ---
writer : Haruko Yamamoto
南アフリカのブドウ栽培環境
南アフリカの産地は西ケープ州を中心に、南緯27-34度の南西の沿岸地域に広がります。北半球で言えば、北アフリカや南カリフォルニアといった場所に相当します。緯度が低く海から近いので、日照時間が長い温暖な地中海性気候ですが、緯度の割に冷涼な環境にあります。

その秘密は、西の大西洋と南のインド洋という海の存在にあります。南極から北上する冷たいベンゲラ海流が南アフリカの西側を流れると共に、インド洋から流れる温暖なアガラス海流と混ざることでケープ・タウンとアガラス岬の間に広がる南側の海水温全体を冷やす効果をもたらします。更に、陸と海の温度差によって風や霧が発生し、暑さがぐっと和らぐのです。「ケープ・ドクター」と呼ばれる南東の風の存在も重要です。ブドウの生育期に吹くので、カビの病気を防ぐ効果がある他、ベンゲラ海流の上を通るので、冷涼な海風によって畑の温度が抑えられる効果もあります。

南アフリカワインを語る上で、地質も忘れてはならない存在です。古くは10億年前という気の遠くなるほど太古のもので、地球上で最も古い土壌の一つと言われています!長い時間をかけて隆起や浸食、地殻変動を起こし、現在の姿に形作られたのです。西ケープ州に様々な山脈があるのもこのためです。これらの山により標高の違いや畑の向きに違いが生まれ、土壌環境も場所によって大きく異なります。代表的なものは、テーブル・マウンテンに代表される砂岩、山の麓や丘のエリアでよく見られる花崗岩、頁岩(シェール)や片岩(シスト)です。
海からの距離、標高の高さや畑の向き、土壌の違い等によって栽培環境が大きく異なるため、様々なブドウ品種が栽培されています。